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平成29年度第2回群馬県自然環境保全審議会自然環境部会 議事録
1 開催日時
平成30年2月1日(木曜日)午後2時10分~3時
2 場所
県庁7階 審議会室
3 出席者
委員:11名(定足数7名)
事務局(県):自然環境課長 ほか 職員4名
4 会議
1 開会
略
2 挨拶
略
3 議事
第1号議案:群馬県第12次鳥獣保護管理事業計画の変更について
事務局から、議案内容について説明した。
質疑応答の後、全委員から異議がなかったことから、異議がないものとして知事に答申することとされた。
【質疑応答要旨】
【委員】
オオタカはクマタカやイヌワシと異なり平地林に営巣することから、絶滅危惧種に指定されていた過去においては、産業廃棄物処分場が建設される場合、県に対して配慮を求めてきたが、現在ではオオタカの生息数はかなり増えてきていると思われ、特に問題ないのではないかと考えている。
【事務局】
公共工事の実施にあたっては、事前に希少野生動植物の生息・生育状況を事前チェックのうえ、工事区域内に生息・生育が確認されれば、希少野生動植物に配慮した工事を行ってもらうよう関係部局と調整している。
オオタカに限らず希少な野生動植物を保護していく対策をしっかりやっていきたい。
【委員】
レース鳩や家禽に対して被害があった場合、捕獲許可されるのか。
【事務局】
まず防除対策をしていただき、それでも被害が防げない場合、管理を目的とした捕獲を検討する中で、今回定める審査基準に適合すれば、加害個体を特定しての捕獲許可もあり得る。
【委員】
被害が顕著な場合の「顕著」はどのような判断になるのか。
【事務局】
被害額や被害状況を個別に判断することになる。
【委員】
捕獲許可申請に係る捕獲者は、オオタカを扱った経験のない者でもよいのか。
【事務局】
管理を目的とした捕獲であれば、申請者が本当に被害者なのか十分審査のうえ、捕獲者を含め申請内容が適当と認められれば許可され適正に捕獲をしていただく。また、公的機関での展示を目的とした捕獲であれば、自然環境の知見を持った方に指導していただくことになるかと思う。オオタカの捕獲許可権限は県にあるので、県において従来の保護の考え方を継承するかたちで事務を行っていきたい。
【委員】
鷹狩りを目的とした日本国内のオオタカについてどのように考えているのか。
【事務局】
鳥獣の捕獲に使用するタカを入手することを目的とした捕獲許可はできない。
適法に飼養しているタカを用いての狩りについては、タカをしっかりトレーニングしたうえで行っていただくということになる。
【委員】
古くからの日本の文化である鷹匠といった人たちの公的な資格といったものは県で所管しているのか。
【事務局】
鷹匠の登録制度というものは、少なくとも県の環境森林部には無い。
【委員】
現在の群馬県内のオオタカの生息状況及びオオタカの保護を行っていくうえでの差し迫った課題があれば教えていただきたい。
【事務局】
オオタカという種に特定した生息状況調査は実施しておらず、県内の推定生息頭数ははっきりしないが、県が日本野鳥の会群馬に委託して実施している鳥類生息状況調査などを見る限りでは、特段減少しているという印象はない。
ただ、心配事項として、オオタカの生息地が里山であることから、開発圧力に対して弱いという点が挙げられる。これについては、国が策定した「猛禽類保護の進め方」に沿ったかたちで保護を図っていきたいと考えている。また、群馬県において生息数が少ない状況が見受けられれば、必要に応じて調査を行い、最終的には希少種条例における対象種として指定する方向もあり得ると考えている。
【委員】
管理目的で捕獲したオオタカは、公的機関での飼育がされない場合捕殺されてしまうのか。「生け捕りにするように」といった許可条件をつけることは考えているか。
【事務局】
生け捕りにすることで捕獲後飼養してくれる施設があれば、そうした施設を探したいと考えているほか、やむを得ず捕殺となった場合であれば、剥製化し教育機関へ寄付してもらうなどのかたちで利活用が図れないかと考えている。
【委員】
捕獲した加害個体について、リハビリを行ったうえで放鳥する方法があってもよいかと思う。この点について県としての考えはあるか。
【事務局】
思い至らなかった部分であり、ご意見を受けていろいろ考えてみたいと思う。
4 閉会
略