本文
令和6年度第1回群馬県結核対策推進協議会 議事概要
1 開催日時
令和6年12月2日(月曜日)19時~20時
2 開催場所
群馬県庁29階295会議室
3 出席者
委員9名、オブザーバー2名、事務局
4 議事
- 群馬県結核予防計画(第1次)の評価について
- 群馬県結核予防計画(第1次)の評価について
5 委員の主な意見・質問等
(1)群馬県結核予防計画(第1次)の評価について
(委員)
指標6について、令和5年の潜在性結核感染症患者の治療完了率が低い理由はなにか。
(事務局)
免疫抑制剤の使用に伴う潜在性結核感染症治療患者が多く含まれており、高齢や基礎疾患等による副作用のために、結核治療の中断(中止)が一定程度あることが原因と考える。
(委員)
指標13に関連して、高齢者施設に入所している結核患者も多いと思うが、結核健康診断の実施状況について、施設によって違いはあるのか。
(事務局)
特別養護老人ホームや養護老人ホーム等は、感染症法に基づき結核健康診断を実施しなければならず、しっかりと健診が実施されている。一方、有料老人ホーム等では結核健康診断の実施義務はなく、住所を移さずに施設入所されている方には市町村が実施する住民検診の受診券が届きにくく、また受診券が本人に届いても受診の機会がないことが、受診率が低い原因と考えられる。
(委員)
指標8の全結核患者病状不明率について、令和5年の割合が、令和3、4年と比較して大きく増えている原因は何か。
(事務局)
この病状不明率に関しては、所謂、保健所の活動状況を評価する指標である。保健所がしっかりと患者の病状を確認できていれば、この不明率は低下する。令和5年に関しては、コロナ禍で保健所の活動が抑制されていたことが、不明率が高い原因の可能性がある。
(委員)
潜在性結核感染症患者は増えているのか。
(事務局)
全国的には潜在性感染症患者は増えていると言える。国の施策としても潜在性結核感染症患者を確実に治療することにより、将来の結核罹患率の低下につなげることを結核対策の一つとして掲げている。本県に関しては、潜在性結核感染症の治療に至る割合が全国に比べて非常に低く、全国最下位に近い状況である。
(2)群馬県結核予防計画(第2次)素案について
(委員)
全体的な結核対策としては非常に順調にいっているが、外国生まれ潜在性結核患者の治療完了率 100% を目指すなど、目標や対策を見直していく必要があるのではないか。
(事務局)
本県の結核対策としては、結核患者が周囲の方に感染を拡げないことが重要である。また周囲に感染させた恐れがある場合には、接触者健康診断で発見し、早期の予防内服を行って発病を可能な限り抑えることが重要である。
(委員)
外国から入ってくる時の入国前結核スクリーニング検査はもうすでに始まっているのか。今、県内の高齢者施設にも外国からかなりの職員が入っているが、多分入国前の検査をしたことがないのではないかと思う。介護分野だけでなく、多くの分野で技能実習生の受入れを行っており、企業側にもこのことをしっかり伝えないといけない。さらに、受け入れ機関や送り出し機関等にも周知する必要がある。
(事務局)
令和6年度内にスクリーニング検査が開始される予定と聞いている。入国前結核スクリーニング検査に関しては、これで全て対策できる訳ではない。入国後の健診はこれまでどおり確実に実施していただく必要がある。年1回は確実にレントゲン検査を実施して、所見があった方は精密検査を直ちに行うことで、心配なく働いていただくことが可能である。
(委員)
結核の診療については、県内の医師がほとんど知らない状態と思われるので、結核の情報を提供していただくよう検討してほしい。
(事務局)
承知した。