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第2回「群馬県環境基本計画2016-2019」進捗状況調査報告

更新日:2018年11月6日 印刷ページ表示

1 調査概要

(1)調査目的

 「群馬県環境基本計画2016-2019」に定める施策展開の方向ごとに、個別事業の実施状況、環境指標の状況を経年的に把握、点検することにより、今後の施策事業の効果的な推進や基本計画の見直しに役立たせるとともに、本県環境行政に対する県民の理解を促進することを目的とする。

(2)調査対象事業及び調査対象年度

 調査対象事業は、環境基本計画の体系に基づく、環境関連施策219事業(再掲事業を含む)であり、平成29年度(2017)の実績に対する調査である。

(3)調査年月

 平成30年7月

(4)調査方法

 下記1から3について、各事業担当課が進捗点検調査票を作成することにより実施。

  1. 各事業に関して、事業のねらい、事業概要、現状認識、今後の方針・課題
  2. 成果(結果)を示す指標の推移
  3. 事業評価

2 事業評価の集計結果

事業評価
事業評価/施策展開の方向 A:概ね妥当と考える B:部分的見直しが必要 C:大幅な見直しが必要 D:廃止・休止の方向
1 地球温暖化の防止 事業数 35事業 5事業   1事業
構成比% 85.4% 12.2%   2.4%
2 生物多様性の保全・自然との共生 事業数 27事業 7事業    
構成比% 79.4% 20.6%    
3 森林環境の保全 事業数 11事業      
構成比% 100.0%      
4 生活環境の保全と創造 事業数 59事業 7事業    
構成比% 89.4% 10.6%    
5 持続可能な循環型社会づくり 事業数 27事業 1事業    
構成比% 96.4% 3.6%    
6 全ての主体が参加する環境保全の取組 事業数 32事業 6事業   1事業
構成比% 82.1% 15.4%   2.6%
計(219事業) 事業数 191事業 26事業   2事業
構成比% 87.2% 11.9%   0.9%

※各構成比の合計は、四捨五入の関係で100%にならないところがある。

3 施策展開の概要

(1)地球温暖化の防止

地球温暖化の防止関連事業一覧
項目 施策展開 平成29年度の主な取組状況 今後の方針・課題

1)温室効果ガスの排出削減による低炭素社会の実現

温室効果ガス排出の計画的削減

  • 「温室効果ガス排出削減計画」など3つの計画制度合計で約400の事業者(延べ数)から提出があり、内容の審査を実施した。
  • 計画の提出義務がある事業者の内12事業者に対し現地調査を行い、温室効果ガス排出抑制に向けた取組状況の確認を実施した。
  • 平成27年度の家庭部門でのCO2排出量は、基準年の平成19年度と比較して5.2%増加しており、更に改善を進める必要がある。
  • 既存施策の更なる推進と新たな施策に取り組む。

省エネルギー対策の促進

  • 家庭における夏及び冬の節電・省エネを支援し、その定着を図るため、県と市町村、関係団体等が連携して「家庭の節電・省エネ推進プロジェクト」としてクールシェア(221施設)・出前講座講師の派遣(44回)を実施した。
  • 県有施設の省エネルギー対策として、ESCO事業の推進やLED直管型照明の導入、エコカー導入などを行った。
  • 「群馬県地球温暖化対策実行計画(事務事業編)」の目標達成のためには、今後、更なる対策の強化が必要である。
  • 県有施設の省エネ改修の計画的な実施、ESCO事業の導入や公用車のエコカー更新などに率先して取り組む必要がある。

自動車交通対策の推進

  • エコドライブの普及、啓発活動やWEBサイトの運営のほか、社内エコドライブ推進体制の整備・維持のための支援を実施した。
  • 燃料電池自動車の普及を図るため、平成27年度に行政・水素エネルギー関係事業者・自動車メーカー・関係団体等からなる協議会を設置し、普及に向けた課題について協議・検討・共通理解を深めるとともに、セミナーを開催して機運の醸成を図った。
  • 自動車以外の移動手段も選択できる社会の実現に向け、「群馬県交通まちづくり戦略」を策定した。
  • 燃料電池自動車は、車両価格が高価であるとともに、水素ステーションの具体的な設置計画がないが、引き続き普及のための先進県への調査等を進め、協議会で検討する。
  • 公共交通の利用者が減少しており、将来に向かっていかに地域公共交通を維持していくかが課題となっている。県民一人ひとりが、過度のマイカーへの依存を改め、意識して公共交通を選択するよう促すため、引き続き様々な施策を通じ公共交通の利用促進を図る。
県民による自主的取組の促進
  • エコアクション21への認証登録支援として、事前説明会や集合コンサルティングを実施した。
  • 引き続きエコアクション21認証登録への意識啓発、支援を行うと共に、エコアクション21認証・登録支援事業(自治体イニシアティブ)への参加率向上のため、事業PRの方法について検討する。

県民や民間団体の温暖化防止活動の促進

  • 県ホームページ、広報資料等を活用し、群馬県地球温暖化防止活動推進センターの周知に努めた。
  • 群馬県地球温暖化防止活動推進センターは、地球温暖化の現状及び温暖化対策の重要性について啓発・広報活動を行うとともに、地球温暖化防止活動推進員及び温暖化防止活動を行う民間団体の支援も行う温暖化防止活動の重要な拠点であることから、引き続き、機会を捉えてセンター及びセンターの活動を広報し、活動を支援する。
2)再生可能エネルギーの普及・拡大 再生可能エネルギーの普及・拡大
  • 住宅用太陽光発電設備等導入資金融資制度を継続し、21件、総額35,000千円の融資を決定した。
  • 県ホームページに太陽光発電事業の「登録候補地リスト」及び「登録発電事業者リスト」を掲示し、候補地と発電事業者のマッチングを図った。
  • 日照時間が長く、全国平均よりも一戸建て住宅の割合が高い本県にとって、住宅用太陽光発電設備は再生可能エネルギーの普及に有効であることから、融資を継続する。また、固定価格買取制度による売電単価の下落や発電した電力を自家消費するための設備の普及といった市場動向を注視しながら、制度を運用する。
  • 太陽光発電事業候補地の件数が少なくマッチングが難しい状況が続いているため、事業の大幅な見直しをする必要がある。
3)二酸化炭素の吸収源対策

森林等の保全・整備

  • 森林が有する多面的にわたる公益的機能を持続的に発揮させるため、森林所有者等が実施する間伐等に対して支援及び条件不利地や保安林等公益上特に重要な森林に対して間伐等森林整備を実施した。
  • 森林の有する多面的機能を持続的に発揮させるため、今後も間伐等森林整備を推進する必要がある。
4)フロン類の排出抑制による温暖化対策

フロン類排出抑制対策の推進

  • 第一種特定製品の廃棄実施者や特定解体元請業者へのアンケート調査の実施、フロン充填回収業者への立入指導、(一社)群馬県フロン回収事業協会との共催でフロン充填回収技術講習会を開催し、啓発等に努めた。
  • フロン充填回収技術講習会の開催や出前なんでも講座等による説明会による啓発等に努める。
関連する主な指標
指標名 計画策定時のデータ 最新のデータ 目標
年度 データ 年度 データ 年度 データ
県内温室効果ガス排出量
(※森林吸収量等を含まない)
平成25 18,699千トン-CO2 平成27 18,151千トン-CO2 平成32 18,423千トン-CO2
環境GS認定等事業者 平成25 2,560事業者 平成29 3,133事業者 平成31 4,600事業者
LED式の信号灯器の整備率 平成26 約49.4% 平成29 約56.3% 平成31 約65.3%
再生可能エネルギー導入量 平成26 40億kWh/年 平成28 47億kWh/年 平成31 52億kWh/年
燃料用チップ・ペレット生産量 平成26 20,997立方メートル/年 平成29 38,607立方メートル/年 平成31 110,000立方メートル/年
間伐等森林整備面積 平成26 2,267ヘクタール/年 平成28 2,592ヘクタール/年 平成31 3,500ヘクタール/年

(2)生物多様性の保全・自然との共生

生物多様性の保全・自然との共生関連事業一覧
項目 施策展開 平成29年度の主な取組状況 今後の方針・課題

1)生態系に応じた自然環境の保全と再生

多様な生態系の保全

  • 県内の自然環境の保全のために講ずべき施策の策定に必要な基礎情報の収集を目的に、「良好な自然環境を有する地域学術調査」を群馬県自然環境調査研究科に委託して実施した。
  • 本県の生物多様性戦略として策定した「生物多様性ぐんま戦略」及び概要版を印刷製本し、研修や講座において周知した。
  • 学術調査によるデータの蓄積は、施策の策定に必要な基礎情報として重要であり、今後も地道な調査活動を継続する必要がある。併せて、種の保護条例に基づく特定希少野生動植物種に対するモニタリング調査の手法及び体制等を検討する必要がある。
  • 策定した戦略を広く県民に周知し、現状で認知度が低い「生物多様性」に対する認知度を上げ、保全と持続可能な利用をバランスよく進める施策につなげていく必要がある。

水辺空間の保全・再生

  • 11河川で環境に配慮した河川改修を実施し、治水機能の確保に加え、周囲と調和した明度・彩度・テクスチャーを有する素材の護岸を選定するとともに、護岸天端を工夫することで景観にも配慮した。
  • 引き続き、環境に配慮した河川改修を推進し、護岸に配慮するだけでなく、河道計画や河岸・水際部の設計についても環境上の機能を確保し、生物の成育、生息、繁殖環境を保全する。

尾瀬の保全

  • ビジターセンターの管理運営を尾瀬保護財団に委託し、ミニツアーによる尾瀬の自然解説、ビジターセンター、公衆トイレ、木道などの公共施設の維持管理を行った。
  • 大清水から一ノ瀬間の低公害車両による営業運行3年目。再訪者に加え、新たな利用促進に向け、更なる周知を実施した。
  • 尾瀬の保護と適正利用の推進のためには、利用者に対し尾瀬の自然について認識を深めてもらうことが大切であり、現地における活動が不可欠である。尾瀬は県民共通の財産であり、全国的にも知名度の高い国立公園であることから、今後も多くの人が利用出来るよう、ビジターセンターの充実に努める。
  • 大清水から一ノ瀬間の低公害車運行は、利用分散化に寄与しているが、引き続き、鳩待峠入山口への一極集中の是正や、尾瀬の回遊型、滞在型利用の促進を図るため、PR等普及啓発事業や低公害車の運行状況調査等を実施する。
2)野生鳥獣害対策と外来生物対策への取組 野生鳥獣対策の推進
  • 適正管理計画を策定しているシカ、イノシシ、サル、クマ、カワウ、カモシカについて、現状の把握や対策の検討を行うため、関係者による会議等を開催し、被害軽減に係る対策を推進した。また、シカについては、捕獲強化を目的として、狩猟による捕獲頭数制限の解除を行った。
  • 市町村や関係機関等と連携して、「捕る」対策を強化するとともに、「守る」対策、「知る」対策を一体的に推進する。対策に取り組んだ地域では効果が現れているものの、野生鳥獣による農林業被害や生態系被害、生活環境被害は依然として深刻な状況にあり、継続した取組が必要である。
外来生物対策の推進
  • 新たにヒアリ、クビアカツヤカミキリについて、県ホームページにより周知した。
  • クビアカツヤカミキリの県内被害調査を実施した。また、邑楽館林地域における対策協議会を平成30年度当初に設立するための準備を行った。
  • 新たに指定される特定外来生物に留意し、引き続き特定外来生物についての周知を図る。
3)自然とのふれあいの拡大

ふれあいの「場」の確保

  • 県立公園の歩道や園内道路、公衆トイレなどの補修や維持管理を、地元と協力しながら実施した。また、利用者から要望の高かったトイレの洋式化を実施した結果、様式化率が22.4%から61.1%に引き上げられた。
  • 県内7か所の森林公園について、指定管理者制度により運営管理を行った。老朽化した歩道や四阿のほか利便性向上のため案内板の改修等を実施した。
  • 県立公園は魅力的な自然環境を有し、気軽に自然と触れあえる場として地域の観光資源の中心となっている。地域の自然環境を保全するとともに、利用者の利便性の向上や安全を確保するため、計画的・継続的な管理・整備を実施していく。
  • 利用者の安全や快適性を確保するために老朽化した公園施設の維持補修を行いながら、併せて、森林整備を行うことで、森林が持つ優れた自然環境を保全し、県民の保健及び休養の場を提供していく。
ふれあいの「機会」の提供
  • グリーン・ツーリズム推進体制確立のために関係者による情報提供、意見交換を実施した。また、キャラバンなどを実施し、広報宣伝を行い、都市住民と農村住民の交流の機会を作ることができた。
  • 今後も関係者による情報提供、意見交換を実施する。また、キャラバンなどを実施し、広報宣伝を行う。また、ホームページの更新等を検討する。
ふれあいを深めるための「人材」の育成
  • 青少年及びその保護者を主たる対象として、様々な自然体験活動を提供することにより、青少年の主体性や協調性、社会性、問題解決能力等「生きる力」を育成した。
  • 今後も継続的に青少年自然の家以外での自然体験活動プログラムを提供し、参加者数の増加を目指す。
関連する主な指標
指標名 計画策定時のデータ 最新のデータ 目標
年度 データ 年度 データ 年度 データ
尾瀬学校等による自然環境学習の実施率 平成27 54.4% 平成29 55.2% 平成31 100%
野生鳥獣による農作物被害額 平成26 424,050千円 平成29 308,665千円
(速報値)
平成31 250,000千円
森林公園利用者数 平成26 483千人/年 平成29 431千人/年 平成31 540千人/年
自然体験活動等に係る事業への参加者数(県立青少年自然の家3施設合計) 平成26 2,542人/年 平成29 3,268人/年 平成30 2,800人/年

(3)森林環境の保全

森林環境の保全関連事業一覧
項目 施策展開 平成29年度の主な取組状況 今後の方針・課題

1)公益性の高い森林の保全

公益的機能の高い森林づくり

  • 豪雨等により荒廃した渓流や山腹崩壊において、治山ダム工等の治山施設を設置するとともに、手入れ不足で荒廃した森林の整備を行って、公益的機能の高い森林づくりを行った。
  • 山腹崩壊地や荒廃渓流等の復旧整備や公益的機能の低下した保安林の整備によって、水源の涵(かん)養や山地災害防止を図るものであり、今後も県民の安全・安心を確保するため積極的に実施していきたい。
持続利用可能な森林づくり
  • 森林が有する多面的にわたる公益的機能を持続的に発揮させるため、森林所有者等が実施する間伐等に対して支援及び条件不利地や保安林等公益上特に重要な森林に対して間伐等森林整備を実施した。
  • 集約化施業を図るため、森林経営計画等の作成支援と技術者育成について普及指導した。
  • 森林の有する多面的機能を持続的に発揮させるため、今後も間伐等森林整備を推進する必要がある。
  • 効率的かつ安定した事業量を確保するためには、森林経営計画による計画的な森林施業が必要である。これら集約化施業を実施するための森林経営計画作成支援と技術者育成について引き続き実施する。
森林を支える仕組みづくり
  • 「森林ボランティア支援センター」において、専用ホームページや情報誌による情報発信や森林ボランティア活動団体を対象にした刈払機の取り扱いなどの安全研修、森林整備作業器具の貸出しなどを実施し、森林ボランティア団体の活動を支援した。
  • 人材発掘のためのツアー、林業への就業希望者を対象とした就業前研修、既就業者の技能・技術向上を目的とした研修を実施するとともに、労働安全衛生対策や雇用環境の整備・改善を支援し、林業従事者の確保・育成、定着率の向上を図った。
  • 「森林ボランティア支援センター」による情報の収集・発信や技術指導、資機材の貸出しなどのサポート機能を高め、森林ボランティアに取り組む団体等を支援する。
  • 新たな若手就業者の確保を目的とした就業前研修と、就業者に対する技能・技術向上を目的とした研修等の実施や雇用環境の整備・改善のための対策は、林業県ぐんまの林業労働を担う従事者の安定的確保と定着率向上を促進し、森林環境の保全を図るために必要不可欠である。
関連する主な指標
指標名 計画策定時のデータ 最新のデータ 目標
年度 データ 年度 データ 年度 データ
間伐等森林整備面積(再掲) 平成26 2,267ヘクタール/年 平成28 2,592ヘクタール/年 平成32 3,500ヘクタール/年
守るべき松林の松くい虫被害量 平成26 719立方メートル/年 平成29 453立方メートル/年 平成31 420立方メートル/年
治山事業施工面積(累計) 平成26 318ヘクタール 平成29 476ヘクタール 平成31 600ヘクタール
保安林指定面積(水源かん養保安林)(累計) 平成26 59,785ヘクタール 平成29 60,121ヘクタール 平成31 60,300ヘクタール
森林ボランティア団体会員数 平成26 4,968人 平成29 4,927人 平成31 5,500人
森林経営計画区域内の林道・作業道の新設延長
(平成23年度からの累計)
平成26 227キロメートル 平成29 658キロメートル 平成31 1,300キロメートル
素材生産量 平成26 278,120立方メートル/年 平成29 342,275立方メートル/年 平成31 400,000立方メートル/年

(4)生活環境の保全と創造

生活環境の保全と創造関連事業一覧
項目 施策展開 平成28年度の主な取組状況 今後の方針・課題

1)水環境、地盤環境の保全、土壌汚染対策の推進

水質汚濁・地下水汚染の防止

  • 計222地点(うち県実施分は31地点)の河川・湖沼で水質を測定した。河川・湖沼の水質汚濁の状況及び水質環境基準の達成状況を把握することができ、また、水質保全施策の基礎データとすることができた。
  • 概況調査を実施した150井戸(うち県実施分は98井戸)のうち、22井戸で「硝酸性窒素」が、1井戸で「砒素」が地下水環境基準を超過した。継続監視調査を実施している58井戸(うち県実施分は33井戸)では、濃度は概ね前年並みで、中には地下水環境基準を満たす地点もあった。
  • 河川の環境基準(BOD75%値)達成率は82.5%で、ここ数年の傾向と変わらない。長期的には改善傾向にあるが、全国平均(平成28年度:95.2%)と比較すると依然として低い。引き続き、長期的に評価する必要があり、測定体制の水準を維持するとともに、新しい環境基準項目等については、国交省・各市とも連携し、測定地点・測定頻度も含めた体制整備を行う。
  • 平成29年度概況調査の環境基準達成率は86.4%で、全国平均(平成27年度:94.2%)と比較すると依然として低い。概況調査等で地下水汚染が発見された場合には、汚染源を確定する追加調査を実施するとともに、必要な事業者指導を行うのが一般的だが、「硝酸性窒素」は、面的な広がりをもった汚染のため、全県を対象として代表地点を定めた継続監視が必要となる。

地盤沈下の防止

  • 地盤変動量を把握するため、134地点で一級水準測量を行った。
  • 県全体の地盤沈下は沈静化の傾向を示していると考えられるが、地盤沈下が起こると元に戻ることはないため、監視の継続が必要である。関東平野北部地盤沈下防止等対策要綱対象地域を中心に今後も一級水準測量を実施し、地盤沈下の状況の把握に努める。

土壌汚染対策の推進

  • 有害物質使用特定事業場に対する立入調査を行い、法制度の周知及び有害物質の適切な取扱い等について指導を行った。
  • 地下水汚染を未然に防止するため、有害物質使用特定事業場等の立入調査において、構造基準等を遵守するよう事業者指導を行う。
2)大気環境の保全、騒音、振動、悪臭の防止 大気汚染の防止
  • 一般環境大気測定局及び自動車排出ガス測定局において、大気汚染の常時監視等を実施した。
  • 光化学オキシダントは、全ての測定地点において環境基準を達成できなかったが、他の環境基準設定項目は、全ての測定地点で達成した。
  • 光化学オキシダント及びPM2.5については本県だけではなく、広域的な大気汚染問題であり、自治体の枠組みを超えた広域的な対策が必要である。
騒音・振動の防止
  • 自動車騒音の常時監視や新幹線騒音の測定を実施した。
  • 東日本旅客鉄道(株)高崎支社及び東日本高速道路高崎管理事務所・宇都宮管理事務所への要望活動を実施した。
  • 環境基準達成状況は概ね良好であることから、現状の取組を継続する。
  • 新幹線騒音については環境基準の達成率が低いことから、沿線市町と協力して要望活動を粘り強く実施し、達成率の向上に努める。
悪臭の防止
  • 市町村職員を対象に臭気測定研修会等を開催し、臭気測定方法の習得を図るとともに、においセンサーの貸出し等による市町村支援を行った。
  • 堆肥施用展示ほの設置、県内農家の水質巡回指導、PR冊子の配布等を実施した。
  • 今後も同様の市町村支援を行う。
  • 今後は臭気対策と排水対策の推進を図る。畜産における悪臭については、苦情が発生することもあることから、農家や行政による悪臭対策が急務となっている。
3)有害化学物質による環境リスクの低減

有害化学物質対策

  • 大気3地点(各地点2回)、公共用水域(水質のみ)3地点、土壌3地点でダイオキシン濃度の測定を実施したところ、全ての地点で環境基準値未満であった。
  • 特定粉じん排出等作業の届出のあった56件(県受付分)について、作業現場に立入検査を行い、養生等の飛散抑制対策の実施状況について監視・指導を行った。
  • 環境監視については、全体的な排出量は減少傾向にあることから、効率的かつ計画的に実施する。
  • 平成29年度から強化している建築物の解体現場への立入検査について、引き続き実施していく。
有害化学物質の適正管理の推進
  • 化学物質の排出量の多い事業所周辺の環境調査(PRTR環境調査)を県内6地点で実施した。
  • いずれの調査地点においても発生源の影響を少なからず受けていることが示唆されたが、環境基準が設定されている項目について、各地点で基準値の超過は見られなかった。
  • 届出排出量の多い事業場について、周辺への環境調査を継続し、その影響の把握に努め、必要に応じて事業者指導を実施する。
4)放射性物質への対応 中長期的な視点での環境監視の実施
  • 環境放射能水準調査では、国から受託した調査項目を完全実施した。また、県内市町村と連携し、サーベイメータ等により生活圏443か所の空間放射線量率の測定を行った。
  • 県民の安全安心につなげるため、食品、水道水等の放射性物質検査を実施した。
  • 引き続き、国から環境放射能水準調査を受託し、環境放射能の水準を把握するとともに、市町村と連携し、生活圏の空間放射線量率を監視する。
情報の共有化、広報の推進
  • 県内市町村と連携し、サーベイメータ等により生活圏443か所の空間放射線量率の測定を行い、マッピングぐんま(地図情報)で公表をした。
  • 県内各分野での放射線対策の状況をまとめた「群馬県放射線対策現況」を作成し、公表した。
  • 引き続き、県・市町村の各放射線対策の実施主体間で、情報共有するとともに、県民にわかりやすく情報提供をする。
5)快適な生活環境の創造 快適な環境の確保
  • 快適で清潔な「美しいふるさと群馬」を守ることを目的に、春・秋の環境美化月間等での環境美化活動を実施した。
  • 緑化運動推進期間中に県内各地で苗木配布会や緑の募金活動を実施したほか、県植樹祭を開催した。
  • 地域における環境美化意識の定着が見られる中、県として今後どのような取組を行うのか検討する必要がある。
  • 緑豊かで暮らしやすい環境づくりを推進するため、引き続き緑化技術の普及啓発や緑化運動の積極的な推進を図る必要がある。
文化財の保護
  • 世界遺産及びその周辺環境のモニタリング調査を行い、前年度から大きな変化はなく、適正に保全されていることを確認した。
  • 県文化財保護審議会を2回開催し、4件の指定等を行った。
  • 世界遺産及びその周辺環境のモニタリング調査を継続することにより保存を図る。
  • 文化財の保護・保存・活用を図るため、今後とも指定、登録、選定を継続して行う必要がある。このため、文化財保護審議会と同専門部会を開催し、指導助言のもと、文化財の保護管理を進めていく。
地産地消の促進
  • 「ぐんま地産地消推進店」、「同優良店」の情報について、ホームページで情報発信するとともに、地産地消推進店・直売所ガイドブック「群馬のいい味この味」を40,000部発行し、関係各所に配布、県民、来県者に広くPRした。
  • 今後も引き続き、「ぐんま地産地消推進店」認定促進に努めるとともに、それらの取組の充実を図り「同優良店」認定数増加に努める。また、取組に対する気運醸成を図るため、情報発信やPRの方法に検討を要する。
6)里山・平地林・里の水辺の再生 里山・平地林・里の水辺の整備
  • 野生獣の出没抑制など、地域の安心・安全な生活環境の改善を図るため、市町村と地域住民等との協働による里山40ヘクタール、竹林36ヘクタールの整備に支援した。
  • 里山・平地林等の森林環境を改善し、安全・安心な生活環境を創造するため、引き続き支援する。また、今後も事業を活用してもらうよう周知する。
関連する主な指標
指標名 計画策定時のデータ 最新のデータ 目標
年度 データ 年度 データ 年度 データ
公共用水域環境基準達成率(河川:BOD75%値) 平成26 77.5% 平成29 82.5% 平成31 85.0%
汚水処理人口普及率 平成26 77.5% 平成28 79.3% 平成31 87.4%
空間放射線量率(0.23マイクロシーベルト/時間未満) 平成27 100% 平成29 100% 平成31 100%
県植樹祭参加者数 平成25 900人 平成29 1,000人 平成31 1,000人
一人当たりの公園面積(都市計画区域内・榛名公園、妙義公園を除く) 平成25 11.01平方メートル 平成29 11.75平方メートル 平成31 12.50平方メートル
エコファーマー認定者数(延べ人数) 平成26 4,524人 平成29 5,386人 平成31 5,520人
小規模ため池の保全・整備 平成24-28 8箇所 平成29 3箇所 平成29-33 8箇所

(5)持続可能な循環型社会づくり

持続可能な循環型社会づくり関連事業一覧
項目 施策展開 平成29年度の主な取組状況 今後の方針・課題

1)2Rの促進による資源ロスの削減

ごみを発生させないライフスタイルの変革の推進

  • 環境にやさしい買い物スタイル普及促進協議会の事業として、自治体及び消費者団体と連携しレジ袋削減の店頭啓発活動を77回実施した。
  • ホームページ及びイベント会場等で「ぐんま3R宣言」の宣言者を募集した。
  • 「みんなのごみ減量フォーラム」を開催した。
    (参加者数143人)
  • 啓発冊子「ぐんまちゃんのごみBOOK」を4,000部作成し、市町村等へ配付した。
  • 容器等の店頭回収を推進するため、店頭回収を行っている店舗の回収ボックスに、マナー向上を呼びかけるステッカーを貼付する。また、レジ袋辞退状況を把握するため、県内12市を中心にレジ袋辞退状況調査を実施する。
  • 平成26年度に実施した「循環型社会づくりに関する県民意識調査」によると、群馬県のごみの排出量や全国の順位を「知らない」、又は「あまり知らない」という回答が約84%にのぼった。このため、本県におけるごみの状況や減量化に向けた取組について、広報活動など更なる普及・啓発を進めていく。

市町村等が実施する2R事業への支援・拡大

  • ぐんま3R推進会議の構成員を全市町村に拡大し、ごみ減量に関する先進的な取組事例の発表や意見交換を行った。
  • 全市町村を訪問し、分別収集の品目拡大、生ごみの減量、展開検査の実施など先進的な取組事例を示して、ごみ減量、リサイクルの推進に向けた、より一層の取組を依頼した。
  • 排出されるごみの量は、市町村により差が大きいことから、それぞれの市町村の実情に応じたごみ減量のための取組が必要。ぐんま3R推進会議の開催や各市町村への個別訪問等により、引き続き市町村と顔の見える関係を深め、各市町村の取組を後押ししていく。

生ごみの原料、食品ロスの削減

  • 小盛やハーフサイズメニューの設定、量り売り・ばら売り等を実施する飲食店等の登録制度(ぐんまちゃんの食べきり協力店)を開始したほか、家庭から出る生ごみを減らす「3きり運動(使いきり・食べきり・水きり)」や、宴会などでの食べ残しを減らす「30・10運動」の実践を、各種広報媒体を活用して県民へ広く呼びかけた。
  • 「ぐんまちゃんの食べきり協力店」登録店舗の拡充、「3きり運動」や「30・10運動」の実践について、市町村や環境アドバイザー、関係機関・団体等と幅広く連携し、各地域や事業者への浸透と取組の促進を図る。
2)地域の循環資源を活かすリサイクルの推進 質の高い資源の循環的な利用に向けた普及・啓発
  • ぐんま3R推進会議において、回収品目や回収拠点の拡充に関する先進的な取組事例の情報共有を図った。
  • ぐんま3R推進会議や市町村ヒアリング等において、先進的な取組事例を紹介するなど、市町村における資源ごみの回収品目の拡大や回収体制の充実等に関する助言を行う。
民間の回収・処理ルートの整備
  • 市町村に対し、県民が利用しやすい容器包装廃棄物や使用済小型家電その他資源ごみの回収方法、回収ルートの開拓、新たな回収拠点の整備及び既設拠点における回収品目の拡大について、助言を行った。
  • 市町村を対象とした容器包装廃棄物に関する講習を開催するほか、ホームページを活用し小型家電リサイクルに係る県民向け啓発に取り組む。併せて、引き続き市町村に助言を行い、県民が利用しやすい容器包装廃棄物や使用済み小型家電その他資源ごみの回収体制の構築や既設拠点における回収品目の拡大を図る。
リサイクル関連産業の振興
  • 産業廃棄物の再生利用を行う施設を整備しようとする事業者を対象とする融資制度(産業廃棄物処理施設整備資金)により、事業者の取組を支援するため、制度の周知を図った。
  • 平成29年度の融資実績は0件だったことから、産業廃棄物の処理や再生利用を行う事業者の積極的な活用に向け、引き続き各種広報媒体により制度の周知を行う必要がある。
バイオマス活用システムの構築
  • 外部有識者で組織する「群馬県バイオマス活用推進委員会」において、平成28年度の賦存量及び利用量の状況、個別事業の実施状況を把握・点検した。
  • 「群馬県バイオマス活用推進委員会」を中心に、各部局で構成される「群馬県バイオマス利活用推進連絡会議」と協力・連携し、計画の着実な実行を推進する。
3)廃棄物等の適正処理の推進

一般廃棄物の適正処理の推進と処理施設の広域化

  • 市町村が実施する廃棄物処理に対する指導及び助言を行った。
  • 市町村が広域化を協議するための組織(ブロック協議会)の設立等の調整を行った。
  • 市町村担当者への研修及び情報交換による施設の効率的な維持管理の促進を支援する。
  • 立入調査等による施設の適正な維持管理のための監督指導を行う。
  • 交付金制度を活用した一般廃棄物処理施設整備を支援する。
  • 「群馬県一般廃棄物処理広域化マスタープラン」に基づき、一般廃棄物処理広域化を推進する。
産業廃棄物の適正処理の維持と処理施設の確保
  • 産業廃棄物相談員による排出事業者や環境(森林)事務所等による処理施設の立入を実施し、適正処理を指導した。
  • 事前協議制度や優良認定処理業者の適正審査の実施した。
  • ホームページ「産業廃棄物情報」を通じた法改正情報等の提供を実施した。
  • 立入調査や適正審査の実施、適時に正確な情報提供を行うことで、産業廃棄物の適正処理が行われるよう、引き続き指導等を行う。
有害物質を含む廃棄物の確実な処理の推進
  • 自家用電気工作物を設置する民間事業者等に対し、PCB廃棄物・使用製品の保管及び所有状況について調査を行った。
  • 産業廃棄物相談員による排出事業者や環境(森林)事務所等による処理施設の立入を実施し、適正処理を指導した。
  • PCB廃棄物の保管等の状況について回答がなかった者に対しては、アンケートを再送し、調査票が届かなかった者に対しては、現地訪問により調査を依頼する。「PCB含有不明の廃棄物・使用製品あり」と回答した者に対しては、現地調査を実施する。
  • 立入検査や適正審査の実施、適時に正確な情報提供を行うことで、産業廃棄物の適正処理が行われるよう、引き続き指導等を行う。
不法投棄等不適正処理対策の強化
  • 産廃110番による情報入手、産廃Gメンによる巡視、民間警備会社委託の休日夜間等事案監視、啓発広報、県警ヘリコプター「あかぎ」によるスカイパトロール等を実施した。
  • 今後も法に基づく適正指導を継続するとともに、効率的に監視指導を実施し、廃棄物の不適正処理事案の未然防止・早期発見・早期解決に取り組む。特に新規事案は迅速に初期対応することで、特定した行為等に対して重点的な指導を行う。
土砂埋立ての適正化推進
  • 土砂条例特定事業許可件数:許可4件、変更許可3件
  • 土砂条例制定市町村数:22市町(平成29年度末)
  • 不適切な施工に対する監視・指導や、土砂条例違反が疑われる事案に係る立入検査に重点を置き、土砂埋立ての適正化を図る。
  • 市町村土砂条例の制定支援による隙間のない監視指導体制の構築を推進する。
4)災害廃棄物処理体制の構築 広域的な災害廃棄物処理体制の構築
  • 市町村担当者に対し、災害廃棄物処理計画策定支援として、災害廃棄物処理に係る研修や机上演習等を実施した。
  • 関東地方の都県市が構成員である「大規模災害時廃棄物対策関東地域ブロック協議会」に参加し、国及び他の都県市と幅広く意見交換、情報交換を行った。
  • 近年、全国で発生している地震や水害等の被災状況、復興状況を踏まえ、群馬県災害廃棄物処理計画の見直しを検討する。
  • 未だ相互支援協定を締結していない群馬県災害廃棄物処理対策協議会の構成員と協定を締結する。
  • 災害廃棄物処理対策に係る研修や机上演習を実施し、市町村災害廃棄物処理計画策定を支援する。
処理施設の強靱化の促進
  • 循環型社会形成推進交付金制度等の事務を通じ、平成31年度までに施設整備を計画している市町村に対し、耐震化や災害拠点化のために必要な情報提供を行った。
  • 「群馬県一般廃棄物処理広域化マスタープラン」に基づき、広域化を協議中の市町村に対し、情報提供を行った。
  • 市町村等の廃棄物処理施設整備が円滑に進むよう、引き続き、循環型社会形成推進交付金制度等の事務及び各ブロックの広域化協議会等の場における情報提供により、支援を行う。
関連する主な指標
指標名 計画策定時のデータ 最新のデータ 目標
年度 データ 年度 データ 年度 データ
県民一人一日当たりのごみの排出量 平成26 1,051グラム/人・日 平成28 1,005グラム/人・日 平成31 913グラム/人・日以下
県民一人一日当たりの生活系収集可燃ごみの排出量 平成26 580グラム/人・日 平成28 567グラム/人・日 平成31 464グラム/人・日
一般廃棄物の再生利用率 平成26 15.6% 平成28 15.7% 平成31 25%以上
一般廃棄物の最終処分量 平成26 86千トン/年 平成28 75千トン/年 平成31 79千トン/年
バイオマス利用率 平成26 79% 平成28 77% 平成33 78%
燃料用チップ・ペレット生産量(再掲) 平成26 20,997立方メートル/年 平成29 38,607立方メートル/年 平成31 110,000立方メートル/年
不法投棄早期解決率 平成26 38% 平成29 27% 平成31 50%
市町村土砂条例制定数 平成26 11市町村 平成29 22市町村 平成31 24市町村

(6)全ての主体が参加する環境保全の取組

全ての主体が参加する環境保全の取組関連事業一覧
項目 施策展開 平成29年度の主な取組状況 今後の方針・課題

1)良好な環境を支える人づくり

環境学習の推進

  • 移動環境学習車「エコムーブ号」を活用し、児童生徒等に対して体験型の環境学習の機会を提供した。
  • ボランティア活動に取り組む意欲のある方を公募し、幅広い分野のカリキュラムによる「ぐんま環境学校」を開講した。
  • 緑のインタープリター等の講師を派遣し、森林や環境に関する講話や学校周辺の自然を活用したフィールドワーク、教員の研修等を行う「小中学生のためのフォレストリースクール」を実施した。
  • 群馬の子どもたちが一度は尾瀬を訪れ、質の高い自然体験をすることにより自然保護の意識を醸成するとともに、郷土を愛する心を育むことを目的として、小中学校が尾瀬において少人数のグループでガイドを伴った環境学習「尾瀬学校」を実施する場合に補助金を交付した。
  • 「エコムーブ号」を活用した「動く環境教室」事業は、教育委員会との連携により、多く活用されている。教育現場の実態に即した学習プログラムへの更新や、環境学習サポーターの高齢化により、新たなサポーターの確保が課題となっている。
  • 「ぐんま環境学校」の修了生が個人の活動から地域の活動への一歩を踏み出すためのきっかけとして、修了後、環境アドバイザーに登録することとする。
  • 小中学生のためのフォレストリースクールについては、高齢化等による指導者不足や学校要望(講座メニューの多様化)、指導対象の拡大などの要望に対応する必要がある。
  • 「尾瀬学校」については、参加校、参加者数を増やすため、参加校の少ない市町村の校長会や教育委員会、学校等に対してPR活動を実施する。

環境情報の提供と共有化

  • 環境学習・環境活動の総合窓口として「環境サポートセンター」を運営し、動く環境教室の実施、環境学習資料の作成、環境活動団体の情報収集及び提供、環境アドバイザー連絡協議会事務局、こどもエコクラブ群馬県事務局等の役割を果たした。
  • 県の環境に関する情報を発信するためのホームページ(ECOぐんま)を運用し、県民の環境に対する理解を深める。
  • 県事業や環境アドバイザーの活動を更にPRするため、SNSの活用について検討した結果、平成30年度はフェイスブックの運用を開始する。
  • 関係各課との連携を一層深め、ホームページの内容の充実を図る。環境に関する県の施策に加え、環境美化など県民の取組も積極的に発信していく。
2)自主的取組の拡大 県民・民間団体の取組への支援
  • 環境アドバイザーの自然、温暖化、ごみ、広報の3部会1委員会の定期的な活動を通して、アドバイザーとして環境保全意識の向上が図られた。
  • 環境活動に継続して取り組んでいる個人・団体に対し、群馬県環境賞を授与し、顕彰した。日頃の活動が知事表彰という形で認められ、受賞者が活動内容の重要性を再認識し、更なる取組への意欲を高めていただくことができた。
  • 環境アドバイザー制度は3年を登録期間としており、平成30年度から新たな登録期間にあたる。登録更新の際に、アドバイザー登録数が減少する傾向があるため、アドバイザーとして活動可能な新たな人材を探す必要がある。
  • 地域で地道な活動を継続して行っている個人や団体等の表彰を推進するため、顕彰のあり方や推薦方法等の見直しを行う。

事業者の取組の促進

  • 環境にやさしい買い物スタイル普及促進協議会の事業として、消費や団体と連携しレジ袋削減の店頭啓発活動を77回実施した。
  • (株)チノー藤岡事業所にあるビオトープをフィールドとして、環境学習プログラム作成ノウハウを持つ高崎経済大学と(株)チノーと県で共同研究を行い、小学校低学年向けの環境学習プログラムを作成した。
  • 容器等の店頭回収を推進するため、店頭回収を行っている店舗の回収ボックスにマナー向上を呼びかけるステッカーを貼付する。また、レジ袋辞退状況を把握するため、県内12市を中心にレジ袋辞退状況調査を実施する。
  • 産学官連携により開発した学習プログラムを活用し、環境学習促進法に基づき、(株)チノーを体験の機会の場として知事認定を行う。

行政が行う自主的取組

  • 「群馬県地球温暖化対策実行計画(事務事業編)」に基づき、県事務・事業に伴う環境負荷の一層の低減に向けた取組を行った。
  • 「群馬県地球温暖化対策実行計画(事務事業編)」の目標達成のためには、今後、更なる対策の強化が必要であり、県有施設の省エネ改修の計画的な実施、またESCO事業導入や公用車のエコカー更新などに率先して取り組む必要がある。
関連する主な指標
指標名 計画策定時のデータ 最新のデータ 目標
年度 データ 年度 データ 年度 データ
動く環境教室受講者数 平成26 4,619人/年 平成29 6,293人/年 平成32 5,000人/年
環境アドバイザー登録者数 平成26 292人 平成29 326人 平成32 400人
ぐんま環境学校(エコカレッジ)修了者数 平成26 21人/年 平成29 15人 平成32 30人/年
森林環境教育参加者数 平成26 6,530人/年 平成29 14,493人/年 平成30 7,000人/年
森林環境教育指導者数(活動登録者数) 平成26 38人 平成29 133人 平成30 138人
環境教育研修講座受講者数 平成26 12人/年 平成29 16人/年 平成31 20人/年
尾瀬学校等による自然環境学習の実施率(再掲) 平成27 54.4% 平成29 55.2% 平成31 100%
森林ボランティア団体会員数(再掲) 平成26 4,968人 平成29 4,927人 平成31 5,500人

4 進捗状況調査対象事業一覧

進捗状況調査対象事業一覧(PDFファイル:144KB)

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