令和5年度水質汚濁事故の発生状況について

1．水質汚濁事故とは

　水質汚濁事故とは、工場などでの操作ミスや機械の故障、交通事故や不法投棄などにより、河川へ油や化学物質が流れ込み、異常な水質が発生することをいいます。具体的には、川に油が浮いている、大量の魚が死んでいる、異臭がする、川が変色しているなどです。

2．発生件数

　令和5年度に県内で発生した水質汚濁事故総数は34件で、前年度と比べて2件の減少でした。

3．原因別発生状況

　人的ミスが15件（44%）、交通事故が4件（12%）、その他（自然災害や不法投棄等）が5件（55%）、原因不明が10件（29%）でした。

　なお、人的ミスには、工場・事業場での操作ミスだけでなく、適切な点検により防げるという観点から機械の故障も含まれています。

4．種類別発生状況

　油の流出が18件（53%）と最も多く、魚のへい死が2件（6%）、汚泥の流出が1件（3%）、白濁・着色が6件（17%）、化学物質の流出3件（9%）、その他4件（12%）でした。

　なお、魚のへい死には、他に分類可能な事案(化学物質の流出による魚のへい死等)は含まれていません。

5．月別発生件数

　発生件数が最も多かった月は10月でした。

6．管内別事故件数

　令和5年度については、東部地域（東部環境事務所管内、太田市）において発生件数が多く、県全体の44%を占めました。

　なお、各環境（森林）事務所等において、事故による被害の拡大及び事故の再発を防ぐため、事故の状況や原因を調べ、その内容を関係機関に通報するとともに、原因者が判明した場合は原因者の指導を実施しました。

7．水質汚濁事故に関するお願い

水質汚濁事故の未然防止のために

　河川の水は、水道水源、農業用水や水産用水など、私たちの生活と密接なかかわりがあり、上流から下流までつながって流れています。
　このため、ひとたび河川に油や化学物質などが流れると、下流では利水上の被害が発生します。
　事故の原因者には、対策や処理に要した費用の負担が求められ、また、社会的信用の低下も招きます。
　事故の原因としては、故障や破損など、設備の日常点検で未然に防止できるものや、操作ミスなど、リスクマネジメントを導入することで被害を防止できるものがほとんどです。
　思わぬ事故で、多額の負担を強いられることのないよう、日々の取組が大切です。

初動対応が重要

　万一、事故が起こってしまっても、素早い対応により被害を最小限にくい止めることができます。
　そのためにも、日頃から事故時の対応方法を確認しておくとよいでしょう。
　それでも外部に流れ出てしまったら、関係機関に「事故が起こってしまった」ことを通報しておくことで、下流の利水者は準備ができます。
　早期対応と迅速な通報で、被害の拡大防止に努めましょう。

水質汚濁事故を発見したらすぐに通報を！

　「あれ？川に大量の魚が死んでいる。」とか、「あれ？川に油が流れていてガソリン臭い。」等の異常を見つけたら、直ちに通報してください。その際には、発見場所や事故の状況説明について、ご協力をお願いします。

水質汚濁事故発生時の連絡先

上記でつながらない場合や夜間・休日

・群馬県庁代表
　電話：027-223-1111

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