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群馬県の水道水の安全性(クリプトスポリジウム等)について

更新日:2024年10月18日 印刷ページ表示

クリプトスポリジウム等について

クリプトスポリジウム等とは?

 クリプトスポリジウム等とは、寄生虫の一種であるクリプトスポリジウム及びジアルジアのことです。
 クリプトスポリジウムは直径約5マイクロメーターの球形、ジアルジアは短径5~8マイクロメーター、長径10~12マイクロメーターの楕円形の小さな原虫で、ほ乳動物の小腸に寄生します。
 感染した動物の糞便といっしょに自然界に排出されたクリプトスポリジウム等は、手指や食品を介して経口感染し、下痢症の原因になります。自然界では堅い殻でおおわれた形態で存在し、塩素消毒に強い耐性があるため、水道水に混入すると水道水を介した集団下痢症を起こすおそれがあります。
 これらの病原生物によって発症する感染症には、次のような特徴があります。

クリプトスポリジウム等によって発症する感染症
項目/病名 クリプトスポリジウム症 ジアルジア症
潜伏期間 3~10日程度(平均6日) 6~15日程度
症状 水様性の下痢、腹痛、吐き気、嘔吐、微熱等の症状が数日から2~3週間程度持続する。 感染者の多くは無症状。有症者は水様性又は泥状の下痢、腹痛等の症状が2~4週間、又はそれ以上持続する。
注意点
  • 高齢者、乳幼児等、抵抗力の弱い患者は重症化することがあるので、早めに医療機関へ受診する。
  • 免疫不全者は自然治癒しない。
  • 脱水症状にならないよう、水分補給に気をつける。
  • 感染して症状が出ない場合や、症状が治まってからも数週間クリプトスポリジウムの排出が続き、感染源になる。
  • 治療薬があるので、高齢者、乳幼児等、抵抗力の弱い患者は早めに医療機関へ受診する。
  • 脱水症状にならないよう、水分補給に気をつける。
  • 感染して症状が出ない場合も、持続的にジアルジアの排出が続き、感染源になる。

予防対策

対策状況 ~水道事業者等の取組~

 飲料水の現在、各水道事業者は飲料水の安全供給のため、定期的な原水の自主検査を行い、クリプトスポリジウム等の混入のおそれがある場合は、クリプトスポリジウム等対策として有効なろ過設備または紫外線処理設備等の整備が進められています。

非常時の予防方法 ~県民向け~

消毒には強いクリプトスポリジウム等も、熱や乾燥に弱い性質があります。

  • 非常時にクリプトスポリジウム等に汚染されたおそれのある水を飲用する場合は、1分以上煮沸してから飲みましょう。
  • クリプトスポリジウム等は1~4日乾燥状態に置かれると感染力を失います。食器等は十分乾燥させましょう。

家族がクリプトスポリジウム症に感染してしまったら・・・

  • 飲食物を取り扱う前や排泄物に触れた後は、石けんで十分手を洗ってください。
  • タオルの共用は危険です。ペーパータオルか個人専用のタオルを使い、十分乾燥させてください。
  • 食物も生ものは避け、食器は十分乾燥したものを使用しましょう。
  • 患者の入浴を最後にしましょう。
  • 患者の排泄物で汚れた下着などは、バケツなどに入れ熱湯消毒をしてから、単独で洗濯します。洗濯物は、天日干しにして十分乾燥させましょう。

参考

詳しくは、国立感染症研究所のページをご覧ください。
クリプトスポリジウム症とは<外部リンク>
ジアルジア症とは<外部リンク>