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令和6年度病害虫発生予察情報 第6号(9月予報)

更新日:2024年9月10日 印刷ページ表示

令和6年度 病害虫発生予察情報第6号(9月予報)(PDF:342KB)

予報の概要

予報の概要の一覧

作物名

病害虫名

対象地域名

発生時期

発生量

作物全般

アブラムシ類

栽培地帯全域

 

イネ

いもち病(穂いもち)

普通期栽培地帯

 

紋枯病

普通期栽培地帯

 

やや多い

もみ枯細菌病

普通期栽培地帯

 

稲こうじ病

普通期栽培地帯

 

斑点米カメムシ類

普通期栽培地帯

 

やや多い

ツマグロヨコバイ

普通期栽培地帯

 

セジロウンカ

普通期栽培地帯

 

やや多い

ヒメトビウンカ

普通期栽培地帯

 

ごま葉枯病

普通期栽培地帯

 

白葉枯病

普通期栽培地帯

 

ダイズ

吸実性カメムシ類

栽培地帯全域

 

やや多い

フタスジヒメハムシ

栽培地帯全域

 

マメシンクイガ

栽培地帯全域

 

紫斑病

栽培地帯全域

 

果樹全般

カメムシ類

(チャバネアオカメムシ)

栽培地帯全域

 

やや多い

ハダニ類

栽培地帯全域

 

やや多い

リンゴ

斑点落葉病

栽培地帯全域

 

炭疽病

栽培地帯全域

 

スモモヒメシンクイ

栽培地帯全域

 

キンモンホソガ

栽培地帯全域

 

ハマキムシ類

栽培地帯全域

 

ナシ

黒星病

栽培地帯全域

 

黒斑病

栽培地帯全域

 

ナシヒメシンクイ

栽培地帯全域

 

ハマキムシ類

栽培地帯全域

 

ダイズ野菜類花き類

ハスモンヨトウ

平坦地域

 

オオタバコガ

栽培地帯全域

 

多い

キャベツ

黒腐病

山間高冷地帯

 

菌核病

山間高冷地帯

 

コナガ

高冷地栽培地帯

 

タマナギンウワバ

高冷地栽培地帯

 

夏秋ナス

ハダニ類

栽培地帯全域

 

アザミウマ類

栽培地帯全域

 

ネギ

軟腐病

栽培地帯全域

 

シロイチモジヨトウ

栽培地帯全域

 

やや多い

ネギアザミウマ

栽培地帯全域

 

レタス

軟腐病

山間高冷地帯

 

(発生時期の空欄は連続発生)

主な病害虫の発生予報と防除対策

1)イネ

紋枯病

発生地域

発生時期

発生量

普通期栽培地帯

 

やや多い

1 予報の根拠

  1. 現在までの発生量は平年並であるが、一部地域でやや多い。
  2. 前年の発生量は、平年よりやや多かった。
  3. 向こう1か月の気象予報(9月5日発表)によると期間の前半は、気温がかなり高くなる見込みである。向こう1か月の平均気温は高い確率80%である。

2 防除上注意すべき事項

  1. 薬剤防除は株元まで到達するように散布する。
  2. 気温が高くなることが予報されているので、病斑の進展に注意が必要である。
  3. 病斑がイネの高い位置まで上がってきた場合、早急に防除する。

2)果樹類全般

カメムシ類 (チャバネアオカメムシ)

発生地域

発生時期

発生量

栽培地帯全域

 

やや多い

1 予報の根拠

  1. 1月に実施した越冬量調査では、本年の越冬量は平年より多い。
  2. 県内に設置したフェロモントラップへの8月の誘殺数は7地点とも平年を上回った。下旬には減少傾向になったが、依然として平年を上回っている。
  3. リンゴやナシの一部の園において果実への被害が確認されている。
  4. 向こう1か月の気象予報(9月5日発表)によると期間の前半は、気温がかなり高くなる見込みである。向こう1か月の平均気温は高い確率80%である。

2 防除上注意すべき事項

  1. 果樹カメムシ類の飛来状況は園によって差があるので、園内をこまめに見回り早期発見に努め、飛来を認めたら早急に防除を行う。特に、夜間の最低気温が高くなると飛来する可能性が高くなるので注意する。
  2. 8月に飛来の少なかった地域でも、スギ・ヒノキ林で増殖した第1世代が今後、飛来する可能性があるので注意する。
  3. カメムシ類は夜行性であるため、活動の鈍い早朝に薬剤散布を行うと効果的である。
ハダニ類

発生地域

発生時期

発生量

栽培地帯全域

 

やや多い

1 予報の根拠

  1. 現在までの発生量は平年並~やや多い。
  2. 向こう1か月の気象予報(9月5日発表)によると期間の前半は、気温がかなり高くなる見込みである。向こう1か月の平均気温は高い確率80%である。

2 防除上注意すべき事項

  1. ハダニ類は非常に繁殖能力が高く、高密度になると防除が困難になるので、早期発見に努める。
  2. 薬剤散布は丁寧に行う。特にほ場の周縁部など薬液のかかりにくい部分に対しては、手散布等を行う。また、雑草に寄生するハダニは草刈り後は樹上に移動するため、草刈り後の1~2日以内の薬剤散布が効果的である。
  3. ハダニに効果のある薬剤を選択して薬剤散布をする。薬剤抵抗性の発達を防ぐため、同一系統薬剤の連続散布を避ける。
  4. 天敵を導入しているほ場では、薬剤散布の際はカブリダニ等の天敵に影響の少ない薬剤を選択する。土着のカブリダニの温存のため、株元を中心に下草を適度に残す。

3)野菜類・花き類

オオタバコガ

発生地域

発生時期

発生量

栽培地帯全域

 

多い

1 予報の根拠

  1. 県内のフェロモントラップ調査では、7~8月の総誘殺数が7地点中6地点で平年より多い。
  2. 向こう1か月の気象予報(9月5日発表)によると期間の前半は、気温がかなり高くなる見込みである。向こう1か月の平均気温は高い確率80%である。

2 防除上注意すべき事項

  1. 幼虫は生長点付近の茎葉・花蕾・花・果実を食害する。果実や花蕾、結球の内部に食入されると農薬がかかりにくくなるため、ほ場をよく見回り、幼虫は見つけしだい捕殺する。薬剤防除を行う場合は、若齢幼虫のうちに防除を行う。
  2. 果菜類の被害果、レタスや花き類等の被害株は、内部に幼虫が生息している場合があるので、必ずほ場外へ持ち出して適切に処分する。
  3. 雑草にも寄生するので、ほ場周辺の雑草を除去する。
  4. 施設開口部は防虫ネットで被覆し、成虫の侵入を防ぐ。
  5. 薬剤抵抗性の発達を防ぐため、同一系統薬剤の連続散布を避ける。

4)ネギ

シロイチモジヨトウ

発生地域

発生時期

発生量

栽培地帯全域

 

やや多い

1 予報の根拠

  1. 県内のフェロモントラップ調査の誘殺数は2地点のうち1地点で、平年よりやや多い。
  2. 向こう1か月の気象予報(9月5日発表)によると期間の前半は、気温がかなり高くなる見込みである。向こう1か月の平均気温は高い確率80%である。

2 防除上注意すべき事項

  1. ほ場をよく見回り、葉の先端部のかすり状の症状や白変葉、若齢幼虫の発見に努め、早期防除を行う。
  2. 卵塊や若齢幼虫の集団を見つけたら速やかに取り除き、ほ場外で処分する。
  3. 中老齢幼虫が葉の内部に食入した後は農薬の効果が低下するので、若齢期の防除適期を逃さないよう注意する。
  4. 雑草にも寄生するので、ほ場周辺の雑草を除去する。
  5. 薬剤抵抗性の発達を防ぐため、同一系統薬剤の連続散布を避ける。

その他の病害虫の発生予報

その他の病害虫の発生予報一覧

作物名

病害虫名

発生時期

発生量

特記事項

作物全般

アブラムシ類

 

各種トラップ調査による有翅アブラムシの飛来数は平年よりやや少ない。

イネ

いもち病(穂いもち)

 

現在までの穂いもちの発生量は平年並。葉いもちは平年よりやや少ない。葉いもちが少発生であっても、穂いもちが発生する場合があるので注意する。

稲こうじ病

 

現在までの発生量は平年並。

もみ枯細菌病

 

現在までの発生量は平年並。

斑点米カメムシ類

 

やや多い

現在までの発生量は平年並~やや多い。8月4半旬のすくい取り調査の結果、畦畔又は休耕地内で、アカヒゲホソミドリカスミカメが平年より多く、ホソハリカメムシ、アカスジカスミカメが平年よりやや多い。

ツマグロヨコバイ

 

現在までの発生量はやや少ない。8月4半旬のすくい取り調査の結果は平年より少ない。8月の予察灯による誘殺数は平年並。これから発生のピークを迎えるので引き続き注意する。

セジロウンカ

 

やや多い

現在までの発生量は平年並。8月4半旬のすくい取り調査の結果は平年よりやや多い。8月の予察灯による誘殺数は平年並。これから発生のピークを迎えるので引き続き注意する。

ヒメトビウンカ

 

現在までの発生量は平年並。8月4半旬のすくい取り調査の結果は一部地域でやや多いが、平年並。イネ縞葉枯病感受性品種栽培地帯では、イネ縞葉枯ウイルス保毒虫率を低減するため収穫後は速やかに耕起し、ひこばえを処理する。

ごま葉枯病

 

現在までの発生量は平年並。

白葉枯病

 

現在までの発生量は平年並。

ダイズ

吸実性カメムシ類

 

やや多い

現在までの発生量は平年並。

フタスジヒメハムシ

 

現在までの発生量は平年並。

マメシンクイガ

 

現在までの発生量は平年並。

紫斑病

 

現在までの発生量は平年並。

リンゴ

斑点落葉病

 

現在までの発生量は平年並。高温多湿条件で発生しやすく、連続した雨などの短期間の気象条件で急増することがあるので注意する。

炭疽病

 

現在までの発生量は平年並。高温多湿条件で発生しやすく、特に果実の濡れ時間が長いと感染しやすいので注意する。

スモモヒメシンクイ

 

フェロモントラップ調査による誘殺数は平年並。

キンモンホソガ

 

フェロモントラップ調査による誘殺数は平年並。

ハマキガ

 

現在までの発生量は平年並。

ナシ

黒星病

 

現在までの発生量は平年並。

黒斑病

 

現在までの発生量は平年並。

ナシヒメシンクイ

 

現在までの発生量は平年並。フェロモントラップ調査による誘殺数は平年よりやや多い。

ハマキガ

 

現在までの発生量は平年並。

ダイズ野菜類花き類

ハスモンヨトウ

 

現在までの発生量は平年並。フェロモントラップ調査による誘殺数は一部で増加が早い傾向である。高温条件で発生が助長されるため注意する。

キャベツ

黒腐病

 

現在までの発生量は平年並。やや低温で降雨が多いと発生が助長されるため注意する。

菌核病

 

現在までの発生量は平年並。発生適温は15~20℃。多湿条件で発生が助長されるため注意する。

コナガ

 

現在までの発生量は平年並。ほ場をよく見回り、若齢幼虫のうちに防除を行う。

タマナギンウワバ

 

現在までの発生量は平年並。ほ場をよく見回り、若齢幼虫のうちに防除を行う。

夏秋ナス

ハダニ類

 

現在までの発生量は平年並。高温乾燥条件で発生が助長されるため注意する。

アザミウマ類

 

現在までの発生量は平年並。

ネギ

軟腐病

 

現在までの発生量は平年並。

ネギアザミウマ

 

現在までの発生量は平年並。

レタス

軟腐病

 

現在までの発生量は平年並。

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