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環境学習推進基本指針(はじめに)
「21世紀は環境の世紀」と言われています。環境はあらゆる生命の生存基盤であり、今日私たちは、このことをもう一度しっかりと認識する必要があると言えます。
地球温暖化問題に代表される今日の環境問題は、地球が有限であることを改めて教えています。豊かさや便利さの代償として、私たちは、環境に大きな負荷を与えてきました。そのことが、私たちのみならず、今後私たちの子孫に対しても甚大な影響を及ぼしかねないおそれとなってきています。
環境問題は、すべての人にかかわる問題であり、そこでは、私たちは被害者であると同時に加害者でもあります。今日の環境問題に対していくためには、一人一人の自覚と行動が不可欠であり、そのためには、「人と環境」の関係について正しい理解をもち、自ら行動できる人を育てていくことが、基本的かつ重要な課題となっています。
群馬県では、多くの関係者の努力によって、こうした取組に向けた環境学習が様々な形で行われてきています。そして、その取組は着実に地域の環境保全や自然の保護につながってきており、今後はこうした取組をさらに広げ、発展させていく必要があります。
環境学習は、すべての人が参加して、継続して行われることが大切ですが、そのためには、こどもから大人まで、また、家庭や地域、学校、職場などあらゆる場面や機会を捉えて、適切な学習が行える環境を整備していくことが重要です。
群馬県環境学習推進基本指針は、こうした点を踏まえ、県民やNPO、事業者、行政等、あらゆる関係者が、環境学習に関する認識を共有し、連携して、県内における環境学習を総合的に推進できるよう、その指針として策定したものです。
本指針が多くの皆様に活用され、今後とも本県の環境学習が、なお一層の実効性をもって推進できますよう、ご協力をお願いいたします。
平成18年3月
群馬県
群馬県教育委員会