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令和6年度発生予察注意報 第4号(果樹カメムシ・チャバネアオカメムシ)
更新日:2024年7月18日
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令和6年度 発生予察注意報 第4号(チャバネアオカメムシ) (PDF:367KB)
1 注意報の内容
- 発生地域 県内全域
- 発生量 多い
2 注意報発表の根拠
- 県内7地点に設置しているチャバネアオカメムシのフェロモントラップへの誘殺数(注1)は、平年(注2)に比べて多く推移しており(図1~7)、7月1半旬(7月1~5日)の7地点の総誘殺数(注3)は、平年に比べて3.8倍~18.0倍となっており、7地点とも過去10年(注4)で最大となっています。
- 果樹園へのチャバネアオカメムシの飛来が確認されており、モモ、スモモ、ウメに続いて、ナシやリンゴの幼果への加害が確認されています。
- 今後1ヶ月の気象予報(7月11日気象庁発表)では、気温が高い確率70%であり、チャバネアオカメムシの活動がさらに活発になり、多くの成虫が果樹園に飛来すると考えられます。
3 防除対策と防除上の留意点
- チャバネアオカメムシの飛来状況は果樹園によって大きく異なります。園内外を見まわり、早期発見と薬剤による適切な防除に努めてください。
- 農薬の散布は夕方または早朝に行うと効果的です。
- 袋がけした果実でも、果実が肥大し袋に密着すると加害される場合があるので注意してください。
- 農薬散布は、必ずチャバネアオカメムシの飛来を確認してから行ってください。過度な農薬散布は、天敵を減少させることになり、ハダニ類やカイガラムシ類の多発生を招きます。特にピレスロイド系薬剤は、天敵への影響が大きいため多用を避けてください。
語句の説明
注1 誘殺数:フェロモンによって誘われトラップに捕殺された数
注2 平年:過去10年の平均値。ただし高崎市高浜町は2016年から調査を開始したため過去8年の平均値となる。
注3 7地点総誘殺数:期間内に7地点で観測された誘殺数の合計
注4 過去10年:注2のとおり高崎市高浜のみ過去8年との比較
図1 フェロモントラップの調査結果 高崎市上里見町
図2 フェロモントラップの調査結果 高崎市高浜町
図3 フェロモントラップの調査結果 高崎市箕郷町
図4 フェロモントラップの調査結果 渋川市渋川御蔭
図5 フェロモントラップの調査結果 渋川市横堀
図6 フェロモントラップの調査結果 沼田市井土上町
図7 フェロモントラップの調査結果 中之条町折田
写真1 チャバネアオカメムシの成虫(体長10~12ミリメートル)