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平成28年度第39回群馬県環境審議会議事録
開催日時
平成29年2月15日(水曜日)10時00分~11時35分
開催場所
県庁7階 審議会室
出席者の状況
- 委員 14名出席 8名欠席(定足数12名)
- 事務局(県) 環境森林部長 環境政策課長、環境エネルギー課長、環境保全課長、廃棄物・リサイクル課長、自然環境課長ほか
- 参考人等 なし
- 傍聴人 なし
審議の概要と審議結果
- 開会
- あいさつ 井田環境森林部長、角田会長
- 定足数の確認 委員14名の出席があり、定足数12名を満たしていることを確認した。
- 議事
- 審議事項 群馬県災害廃棄物処理計画(案)について
群馬県災害廃棄物処理計画(案)について、廃棄物・リサイクル課長から説明があり、案のとおり知事あて答申することが了承された。 - 説明事項1 群馬県バイオマス活用推進計画の変更(案)について
群馬県バイオマス活用推進計画の変更(案)について、環境エネルギー課長から説明がなされた。 - 説明事項2 群馬県バイオマス活用推進計画の変更(案)について
群馬県バイオマス活用推進計画の変更(案)について、環境エネルギー課長から説明がなされた。
- 審議事項 群馬県災害廃棄物処理計画(案)について
- 閉会
第39回群馬県環境審議会概要
審議事項
群馬県災害廃棄物処理計画(案)について
(廃棄物・リサイクル課から説明)
【委員】
- パブリックコメントで、「避難所ごみを減量するためリユース食器の活用について計画中に明記して欲しい」と意見があるが、東日本大震災、熊本の震災支援に仕事で関わり、非常に難しいと感じている。現地では水の確保が厳しい所もあり、ごみを減らすのか、衛生面で住民の健康を保持するのか、どちらが優先すべきことであろうか。
- そのような環境の整備を十分勘案する意味で「状況を判断しつつ」と一言入れるのはいかがか。
【廃棄物・リサイクル課長】
- パブリックコメントの本意見については、委員と同様、衛生面の心配があったため、リユース食器の貸出しを行っている特定非営利活動法人ぐんまリユース食器センターと意見交換したところ、リユース食器の使い方によるとのことであった。
- リユース食器にラップを敷けば洗わずに何回も使える。この使い方を平常時から皆さんに覚えていただければ、ごみも減らせる。そして食器の補給も無くて食事がとれないということも無くなると考えている。
【会長】
・文言の修正は要らないという考えでよいか。
【廃棄物・リサイクル課長】
・衛生面の配慮は当然だが、今説明したラップの使用等で対応が可能と考えている。このままとさせていただきたい。
【会長】
・このとおりでよいか。
【委員】
・(異議なし)
【委員】
・前回、上下水道の関係者の連携について意見し、現状でできる最善の所を書いてもらえたと思う。普段から上下水道について我々や現場で働く職員が連携していれば、災害時にも対応しやすいと思う。
【会長】
・参考に伺うが、マンホールトイレとは何か。
【廃棄物・リサイクル課長】
・下水道のマンホールにトイレのセットを設置すると、そのまま下水道直結でトイレとして使えるものである。下水道が使用できる必要があるが、一つのよい手法だと思う。
【委員】
- 実際に仮設トイレやマンホールトイレを設置しても、使われないと意味がない。災害時でもトイレの清潔が保持されていないと、特に女性は使用を控えることにもなりかねない。
- 文言を変えるというよりは、この指摘を議事録に残していただきたい。
【会長】
・よろしくお願いする。その他に意見はいかがか。
【委員】
- 本計画の原案を検討している災害廃棄物処理対策協議会で関わっているが、そちらで充分尽くせなかった部分を審議会等で手を入れていただき、非常によくなったと思う。
- コメント11番、12番の市町村との連携というところが、実際にはとても重要だと思う。これから各市町村が主体となって市町村災害廃棄物処理計画を策定していくことになると思うが、そこを是非、県にバックアップしていただきたい。
【廃棄物・リサイクル課長】
・市町村が、早く個別の災害廃棄物処理計画の策定や仮置場の選定を行い、震災や水害があった時に自らの処理施設で対応できるのか想定して対策をとることが重要だと考えている。市町村と協議しつつ、災害時には計画に従い対応し、住民が安心できるようにしたい。
【委員】
・日頃、建築の仕事に関わる中で、群馬県は地震被害や耐震化への意識が薄く感じる。本案を見て、耐震化は、人命を守るだけでなく災害廃棄物の減量化に効果があると感じた。啓蒙、啓発を廃棄物の面からも進めていただきたい。
【廃棄物・リサイクル課長】
- 耐震化について災害廃棄物処理計画へ記載することには議論があった。
- ただ、災害廃棄物を減らすには、建物の耐震化が第一歩である。廃棄物サイドとして建築サイドに強く認識を持ってもらうとともに、県民に御理解いただき、耐震化対策を進めていただきたいため記載した。
【委員】
- 市町村で災害廃棄物処理計画を策定する時には、住民が参画する必要がある。被災地では住民が行政を頼り、また行政の不備には責めたてることがある。
- しかし、住民と一緒に計画を策定することで、自分たちで何とかしなければならないんだというムードを作ることも非常に大切だと思う。復興への何より大きな力になる。策定の段階で関わることで、住民の考え方が変わると思うので、モデル計画等に記載していただきたい。
【廃棄物・リサイクル課長】
・本日の資料に市町村向け災害廃棄物処理計画策定マニュアルを示している。このマニュアルには、「実際の災害廃棄物の処理には住民の協力が欠かせないことから、計画の策定・見直しにあたっては、住民アンケートや計画策定会議の構成員とするなど住民の意見も聴く機会を設けることも検討」と記載している。
【委員】
・ありがとうございます。
【会長】
・十分配慮いただいているようだ。
【委員】
- 仮置場選定に係る事前調査のアセスメントの記載について、全国に先駆ける事例となると思う。
- また、災害廃棄物の原単位の考え方もよく分かった。その中で地震の原単位は、首都直下地震の推計を基にして、発生量が多めとなる数値を使用していることが納得できた。
- そこで要望であるが、本県の実態に合った発生量の推計を群馬大学理工学部、前橋工科大学と協力して、見積もりをお願いしたい。過大評価の場合は杞憂で済むが、過小評価して想定外というのが怖い。
【廃棄物・リサイクル課長】
・原単位の問題は、県内に知見が無いため非常に難しい。しかし国で検討している部分があるため、新たな知見が出てきたら計画に反映したい。
【委員】
・計画案を見て、私たちが生活していく中でどのように考えて行かなければならないか、学ぶところが沢山あると感じた。消費者団体として、私たちも声を大きくしながら消費者に声をかけていきたい。
【廃棄物・リサイクル課長】
・災害廃棄物処理計画は行政計画であるが、例えばごみの分別や避難所の運営等については住民の方に充分御理解いただかないとならない部分もある。県でも広報に努めたいので御協力をお願いしたい。
【会長】
- 委員から意見はあったが、修正意見はなかった。
- 群馬県災害廃棄物処理計画については、今回の案のとおりとすることが適当であると知事あて答申してよいか。
【委員】
・(異議なし)
【会長】
・それでは、そのようにさせていただく。
説明事項1
群馬県バイオマス活用推進計画の変更(案)について
【委員】
・家庭から出る燃えるごみが減らないということが、課題の1つである。ごみステーションを見ると、剪定ごみや落ち葉がたくさん出ている。こういうものの分別回収を県から働きかければ、バイオマスが生かせ、ごみも減るのではないか。
【環境エネルギー課長】
・富岡市で、食品残さをエネルギー利用する取組が行われようとしている。ごみを減らすためには、市民の方にバイオマス資源を活用するという意識を持ってもらうことが重要だが、システムが構築されていないと、回収した後どう活用するのかが、問題になる。今すぐに分別回収を行うことは難しいが、遠くない将来に、分別が行われるような社会を作っていきたい。
【委員】
・富岡市では、生ごみは生ごみだけで回収して、発酵させてメタンを回収して、エネルギー利用をしようと検討している。これがうまくいくと、ごみとして出すのではなくて、エネルギーに変わる資源として活用できるというモデルになるのではと期待している。
【委員】
・生ごみ、剪定枝、林地残材、根株は、エネルギー資源としては使えるが、あちこちに散らばっているため、これを効率的に集めるシステムと、安定的に供給するシステムが必要だと思う。
【環境エネルギー課長】
・確かに木質バイオマスについては、安定供給が一番の課題と認識している。安定的に供給できるように、システムを考えていきたい。
【委員】
・畜産資源、家畜排せつ物に関して、「大規模化に伴い、浄化処理が進み」という理由で、目標値を78%とするとあるが、大規模化で畜産排せつ物の処理システムが整ってきて、そちらで処理する排せつ物が増えるから、堆肥に回す分が減るということで良いか。
【環境エネルギー課長】
・はい。特に糞尿の中でも、尿を浄化槽処理で行う農家が増えている。
説明事項2
群馬県一般廃棄物処理広域化マスタープラン概要版(案)について
【委員】
・資料に「広域化により建設費及び維持管理費は減少するが、収集運搬費が増加する。両者のバランスがとれた県内9ブロック、8ブロックまたは4ブロックが効果的」とあるが、これは実際にシミュレーションをしたのか。
【廃棄物・リサイクル課長j】
・はい。収集運搬の距離が長くなると、コストがかかったり、収集運搬車両からCO2が出るので、数値化して比較している。
【委員】
・収集運搬が増えるということは、CO2の発生量が増えるということにつながっていく。基本的な考え方のところで、低炭素とうたっているので、収集運搬に燃料電池車を使うとCO2が減るのではないかと感じた。