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令和6年度 病害虫情報 第2号(チャバネアオカメムシ)

更新日:2024年5月14日 印刷ページ表示

令和6年_病害虫情報第2号(チャバネアオカメムシ)(PDF:688KB)

トラップへの誘殺数が、平年より早い時期から増加し、平年に比べて多くなっています

モモ、スモモ、ウメ、オウトウへの加害が予想されます

発生状況をよく確認して、適期防除に努めましょう。

今後(今夏)の発生量が多くなることが予測されます

ナシ、リンゴを含めて、園地の見回りと早期防除に努めましょう。

注:令和6年5月10日現在、17府県で果樹カメムシ類に関する注意報が発表されています。

1 調査概要

(1)フェロモントラップへの誘殺状況

誘殺数は、7地点のうち、渋川市渋川御影、沼田市井土上町、中之条町折田では平年より早く増加し、高崎市高浜町、渋川市渋川御影、沼田市井土上町では平年に比べて多くなっています(図1~2)。

(2)予察灯への誘殺状況

前橋市と館林市で平年に比べて誘殺数が多くなっています(表1)。

表1 予察灯への5月1半旬(1~5日)の誘殺数(頭)

誘引源

白熱灯

水銀灯

地点

前橋市江木町

富岡市中高瀬

沼田市下沼田町

館林市当郷町

沼田市井土上町

令和6年

3

0

0

25

0

平年値

0.0

0.2

0.0

0.1

0.0

 注:平年値は過去10年の平均値

(3)越冬量調査

令和6年の越冬量調査では、平年より多い越冬成虫が確認されています(表2)。 越冬量が多いとその年のトラップへの誘殺数が多くなることがわかっています。そのため、令和6年は果樹園付近に設置したトラップへの誘殺数が平年に比べ多く、園地での発生量も平年に比べ多くなると予測されます。

表2 チャバネアオカメムシ越冬量調査結果 (1月 県内8地点平均 頭/平方メートル)

令和2年

令和3年

令和4年

令和5年

令和6年

平年

1.29

0.04

1.67

0.08

2.50

0.79

2 予想される被害

  1. チャバネアオカメムシは果実を吸汁し、奇形や落果を引き起こします。
  2. 現在、収穫期直前のオウトウ、ウメ、果実肥大期をむかえる モモ、スモモ等では、飛来と加害の増加に注意が必要です。
  3. 今後、ナシやリンゴへの飛来は6月下旬頃まで散発的ですが、注意が必要です。7月以降、果樹園付近に設置したトラップへの誘殺数が増加し、発生量が平年に比べて多くなることが予想されます。県が発表する誘殺数の推移等、今後の情報に注意してください。

3 防除対策

  1. チャバネアオカメムシは夜行性のため、薬剤散布は夕方または活動の鈍い早朝などに行うと効果的です。
  2. チャバネアオカメムシの飛来状況は、果樹園によって大きな違いが見られます。発生状況に応じて防除を行ってください。

フェロモントラップグラフ 高崎市高浜町(図1)画像

図1 フェロモントラップグラフ 高崎市高浜町

フェロモントラップグラフ 沼田市井土上町(図2)画像

図2 フェロモントラップグラフ 沼田市井土上町

チャバネアオカメムシ成虫 体長10~12ミリメートル(図3)画像

図3 チャバネアオカメムシ成虫 体長10~12ミリメートル

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