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令和5年度第2回群馬県医療費適正化計画に係る懇談会 開催概要
1 日時
令和5年11月24日(金曜日) 18時25分~19時25分
2 会場
県庁28階 281-B会議室
3 出席者
出席者名簿のとおり
4 会議資料
資料1-1 第4期医療費適正化計画(素案)の主なポイント (PDF:358KB)
資料1-2 第4期医療費適正化計画 素案 (PDF:2.4MB)
参考資料1 令和5年度第1回群馬県医療費適正化計画に係る懇談会 議事録 (PDF:194KB)
参考資料2 令和5年度第1回群馬県医療費適正化計画に係る懇談会後に提出された計画(骨子)に対する意見及び回答・対応 (PDF:359KB)
5 会議内容
(1)開会
開会
(2)あいさつ
唐木健康福祉部長
(3)委員紹介
前回の懇談会後に新たに委員となった2名(岡田委員、佐藤委員)を紹介(村山委員は森島専務理事が代理出席。浜崎委員、小林委員、佐藤委員は欠席)
(4)議題
第4期群馬県医療費適正化計画の素案について
資料1-1に基づき、事務局から説明
○川原会長
資料1-1 3ページの令和3年度の本県の1人当たり医療費は、全国平均を下回っているが、順位は35位で、全国で下の方にいる。特定の県が際立って医療費が高いなどの状況があるのか。
○事務局
医療費が高い方から35位で、少ない方から13番目という意味である。
○川原会長
喫煙率は男女合わせての目標値となっているが、男女差がかなりあるので、分けられないのか。
○健康長寿社会づくり推進課長
- まず、目標値について、12月4日の元気県ぐんま21推進会議で最終的に諮るため、確定値ではないということを承知いただきたい。
- 目標値を男女分けるという考え方もあるが、国の健康日本21の第三次計画の目標値が男女合わせて12%となっている。群馬県は現状で男女合わせて13.1%まで下がっているので、よりチャレンジングな目標値として、男女合わせて8.5%としている。今たばこを吸っている方のうち、やめたいと思っている方がやめたと仮定して、8.5%を算定しており、国と同様の算定方法のため、男女で分けることは想定していない。
○川原会長
国の目標と比較できるということで承知した。
○須藤副会長
- 一番やらなくてはいけないのは、重複投与に関することだと思う。
- 例えば、ある患者が糖尿病でHbA1cを測り、別の日に何かの感染症により受診した際に糖尿病ということで、またHbA1cを測るのは無駄なので、そういうことをいかに減らしていけるかということが非常に重要だと思っている。
- そのためにも、IT化を進め、うまく使っていくことが重要である。
- マイナンバーカードの保険証利用についても、いつまでにこれをやり、いつまでにこれをやる、というような長期的なビジョンが必要なので、行政によるアナウンスの仕方をよく考えてやっていただきたい。
- 医療費適正化に関して、IT化で重複している部分を避けようとすることについては正しいことだと思っている。
○川原会長
マイナンバーカードの保険証利用について、大きい病院ほど進んでいないという話を聞くが、群馬県内の医療機関ではどのくらい利用されているかというデータはあるか。
○国保援護課長
都道府県別のデータはないが、厚労省において全国の状況を公表しており、少し前の数字になるが、マイナンバーカードによるオンライン資格確認の利用件数の割合は5%弱である。
○川原会長
この利用率だと、来年秋に予定されている現行の保険証の廃止が難しいかなとも思うが、群馬県での利用率が伸びることを期待している。
○神山委員
資料1-2の21ページに、群馬県糖尿病性腎臓病重症化予防プログラムの取組について記載があるが、このプログラムの前段階としてある、群馬県糖尿病予防指導プログラムについても記載していただけるとありがたい。
○健康長寿社会づくり推進課長
該当箇所は、「生活習慣病の重症化予防の推進」という項目であるため、予防についての記載はしなかったところであるが、重要なプログラムであるので、健康増進計画ではしっかりと記載したい。
○神山委員
重症化予防の前段階の予防になり、一つの重症化予防であると思うので、いろいろな計画で記載した方がよいのではないか。
○健康長寿社会づくり推進課長
検討したい。
○川原会長
健康増進計画において、予防に関する健康寿命の延伸などについては多く盛り込まれており、医療費適正化計画にどこまで盛り込むのか難しいところはある。また、今回保健医療計画と一体化し、いろいろな計画と整合を図るということもあることから、わかりやすい形を検討していただきたい。
○岡田委員
- 協会けんぽの群馬支部は、全国の支部の中で6番目に医療費が少ない。
- ただし、今は全国平均より医療費は低いが、高血糖や高血圧のリスクなどの生活習慣病のリスクは全国平均よりも高いため、これらに対する対策を継続していくことが重要だと感じている。
○須藤副会長
- 今日、知事の後援会などの集まりがあり、そこで、健康寿命の延伸ではなく勤労寿命の延伸・労働寿命の延伸を図ってはどうか、就労者の健康を守ろう、という話をした。
- 生活習慣病は、働き盛りの40代、50代ぐらいに発症するので、例えば、1~2月に1回休みがとれるようにするなどして、心おきなく医療機関を受診して適正な治療を受けられるようにすることが、勤労寿命・労働寿命の延伸につながると思う。
- 人手不足を補うためには、高齢者に働いてもらうしかない。元気で働ける人には働いてもらう。働いていた方が健康にもいいので、働ける期間をなるべく伸ばすようにしようという提案である。
○健康福祉部長
- 勤労寿命の延伸は非常にすばらしいコンセプトだと思う。日本人はヨーロッパなどと比べて、働くことに対するインセンティブが非常に高いということもあるので、そういうところを活かしていきたい。
- マイナンバーの利活用推進については、国の補正予算の中に、来年の上期・下期それぞれにおいて、マイナ保険証の利用率が増加した医療機関に対して、支払基金から支援金を支払うという取組があり、217億円の予算がついている。成立すれば、医療機関にとってのインセンティブになると思う。県が実施する取組ではないが、利活用していただけるように、こちらからもしっかりと周知していきたいと考えている。
○国保援護課長
須藤副会長から意見をいただいた、マイナ保険証等を活用して重複投与や重複受診を抑制するという件について、貴重な意見であると考えるので、計画に記載する方向で検討していきたい。
○川原会長
- 勤労寿命の延伸についても検討していただきたい。
- 若いうちからの生活習慣病予防が重要で、普段から健診を受診することが大切だと感じる。そうすることで、生活の質も高まり、家族の介護も減少する。
- 勤労寿命の延伸は、医療費だけでなく経済的なプラスも大きい。社会経済活動全体に及ぶ効果など、大きな視点でこの医療費適正化についても考えていきたい。
○椛澤委員
- 資料1-1の4ページに、2029年度における医療費適正化効果として▲39億円とあるが、この見込みは、様々な施策を講じる中で初めて達成できると思う。
- 例えば、リフィル処方箋の周知啓発について、今後国保の一部の保険者で先行して実施すると事務局から説明があったが、これも一つの新たな施策だと思う。
- 資料1-2の38ページにある地域フォーミュラリについては、医師の処方箋、処方権や薬剤選択の自由を侵害するものではなく、あくまで医薬品の選択において、推奨する製品を提示するもの、ということを理解してもらうことが一番のポイントである。また、経済性だけでなく、専門でない医師が診療する場合の医薬品の選択が容易になったり、かかりつけ医で処方されていた医薬品と入院先で処方される医薬品の違いがなくなるというような、医学的な妥当性もあるのではないかと言われている。
- 国保連合会としては、保有している医薬品の情報を有効活用して、医療費適正化に関してどのように保険者を支援していくかが今後の検討課題であり、整理をしている状況である。
○田尻委員
- 地域フォーミュラリもリフィル処方箋も、まさに薬局が取り組むものであり、薬局としては積極的にやりたいという希望はあるが、医師会との協力がないと難しい。成功している例だと、大きな病院が積極的に参加して、地域薬剤師会と話し合いをした上でやっている。いずれはやらなくてはいけないだろうが、うまくいっている例が少なく、なかなか難しい問題だと思っている。
- リフィル処方箋についても全く同じで、どこの薬局でも受けられるようにしているが、群馬県ではまだほとんど実績がないと思う。
○西松委員
- 世界で見ると、新薬の7割は医療費削減のため日本では認可されていない。効率のよい薬は、ほとんどが欧米の5年遅れであるのが現実。
- 調剤費用の点でも、院内調剤と院外調剤を比べると7倍以上、在宅患者は15倍ほどになる。
- アメリカではこの病気はいくらと決まっており、しかも、民間の保険会社が医療を担っているため、貧富の差によって受けられる医療が異なるが、日本では保険料や窓口での支払いをしなくても高額な医療を受けられる制度がある。
- 先ほどの重複投与についての話だが、年配の方も含めてほとんどの患者さんがお薬手帳を持っており、全ての医療機関がチェックしているので、急いでITを使って照らし合わせる必要はないのではと思う。例えば、社保の患者さんは、社保の中で重複投与の有無などを調べられるが、社保や国保などをまとめてチェックしようとするから電子処方箋の必要のない院内処方の業務が増えてしまう。
今後の策定スケジュールについて
資料2に基づき、事務局から説明
パブリックコメント等の結果により、大幅な修正が生じない場合には、第3回懇談会は書面での開催とすることについてご提案したい。
○川原会長
事務局から、パブリックコメント等の結果、大幅な修正が生じない場合には、第3回懇談会は書面による開催との提案があったが、委員の皆様いかが。
~異議なし~
○川原会長
それでは、パブリックコメント等の結果、大幅な修正が生じない場合には、第3回懇談会は、書面による開催とする。
その他
※特になし
○川原会長
- 前回の懇談会で様々な意見をいただき、事務局で精査し盛り込んでいただいたが、本日出た意見についても検討していただきたい。
- 前回と同様に、資料3として意見照会様式をお配りしているので、意見がある場合は12月8日までに事務局まで提出してほしい。
(5)閉会
閉会