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議第4号議案(平成23年3月10日)
八ッ場ダム建設推進を求める意見書
平成21年9月17日の国土交通大臣の突然の中止発言以来、八ッ場ダム建設事業は、混迷している。この約1年半の間に次々に大臣が替わり、地元住民及び関係都県は非常に不安な状況に陥っている。
昨年、10月にようやく八ッ場ダムの再検証がスタートし、国土交通大臣は、
(1)「中止の方向性」には言及せず、一切の予断を持たず八ッ場ダムの検証を行うこと
(2)今年の秋とはいわず、一日も早く、検証結果を出すこと
(3)国の責任において、生活再建事業を遅れることなく確実に完成させること
を約束した。
しかし、この間、川原湯温泉では老舗旅館の休業が相次ぐなど、地元住民の不安・混乱はより一層拡がってきている。さらに、地元住民にとって、生活再建事業の早期完成は最も重要なことであるにもかかわらず、全体に整備が遅れ気味であるのではないかと心配する声も聞かれる。
八ッ場ダムは、首都圏の人たちの生活用水や工業用水を確保するとともに、利根川の氾濫による洪水被害を防ぐため、国と1都5県が実施している共同事業である。
58年にも及ぶ地元住民の長い間の苦しみと利根川沿川地域の生命・財産を洪水から守り、首都圏の水資源の安定確保に資する八ッ場ダム建設事業の重要性を鑑み、下記事項の実現につき強く要望するものである。
記
- 八ッ場ダム建設については、検証作業を一日も早く終了させ、都民、県民を洪水から守り、安定した利水の確保に必要なダム本体を計画どおり完成させること。
- 地元住民の生活に密接にかかわる、道路・鉄道等の付替、代替地の造成、温泉施設の移転などの生活再建関連事業については、国の責任において、遅滞なく早急に完成させること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成23年3月10日
群馬県議会議長 関根 圀男
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
国土交通大臣
あて