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猫の「多頭飼育崩壊」の心配はありませんか?
更新日:2023年6月14日
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多頭飼育崩壊とはなんですか
たくさんの動物を飼い、次の3つのいずれかにあてはまり、飼い主自身で解決できない状態のことです。
たとえ頭数が10頭に満たなくても崩壊状態になることがあります。
- 飼い主の生活状況の悪化
- 動物の状態の悪化
- 周辺の生活環境の悪化
多頭飼育崩壊に陥りやすい状況はありますか
- 不特定多数の動物へのエサやり:動物が集まってしまいます。
- 放し飼い:糞尿を周辺で排泄するため、不衛生になります。
- 壊れた建物の放置:動物が侵入して住みかになってしまいます。
- 繁殖制限の未実施:頭数が増え、飼育費用の負担が増えます。
飼い主が個体数を増加させてしまう主な理由はなんですか
- 知識不足:動物の繁殖能力が高いことや多く集まることによる影響など、動物の生態を知ることが必要です。
- 判断力の低下:認知機能の低下などで、飼い主が判断できないことがあります。
- 経済的問題:飼育費用はエサ代だけでなく、トイレ用品など身の回りの必需品や医療費、法で定められた義務的費用などが必要です。中でも、繁殖制限として有効な不妊去勢手術費用の負担が難しいと思う飼い主が多くいます。
- 信念や感情:「自然に反する」「子犬や子猫が産めなくなるのはかわいそう」と不妊去勢手術に反対する飼い主がいます。
上記の理由が、個体数を増加させてしまう主な理由になります。
知っておくといい生態の知識はなんですか
- 繁殖能力が高い:例えば、1頭のメス猫が1回の出産につき5匹の子猫を産むとした場合、6ヶ月後は6頭、1年後は30頭、2年後は200頭になる可能性があります。
- なわばりを持つ:エサやメスを獲得するため、他の個体を排除する行動をとります。なわばりを主張する行動として、尿をつけるマーキングや威嚇の声が挙げられ、発情期は攻撃的になることもあります。
- エサを探す:動物は自らエサを探しますが、人から簡単にエサが手に入ることを学ぶと人のエサやりを期待します。その周辺に動物が集まることになり、排泄物や交通事故の増加、密集による病気の感染リスクが増加します。
多頭飼育崩壊にならないためにはどうすればいいですか
早期発見が大切です。そのままにしておくと、動物の数が増え解決が難しくなります。
飼い主の判断力の低下で問題ととらえることができないことがあります。その場合、周囲の人の気づきが必要です。動物が増える危険性がないかちょっとした見守りで飼育崩壊を避けることができます。
動物が増える危険性とはどんなことに注目すればいいですか
- 動物の繁殖制限をしているか:1匹しか飼育していなくても繁殖制限は必要な場合があります。
- 置きエサはしていないか:他の動物が集まります。
- 動物のトイレの片づけはしているか:外に出して自由に排泄させているという場合は、片付けをしていないことになります。
- 家屋の修理は行き届いていますか:知らない動物が侵入する恐れがあります。
以上の点に注目してください。
身近に心配な飼い主さんがいた場合は、飼い主さんやそのご家族にどのような飼い方がしたいか意向を聞き、場合によっては管轄する動物愛護センターや市保健所に相談してみましょう。