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農業技術センター研究報告第20号(2023)
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研究報告
1 ブドウ新梢管理装置の開発
要旨
ブドウ棚の葉面上において、接触部材を副梢の茎葉に接触させながら移動させる装置を開発した。この装置により副梢の伸長を抑制でき、自動で新梢管理が可能となる。
原 昌生・田村晃一・柚木秀雄・中野葉子
2 蒸切干(干しいも)における加工条件が品質に及ぼす影響
要旨
干しいもの加工条件や工程の違いが品質に及ぼす影響を明らかにするため、サツマイモを剥皮する厚さ、水さらし時間、蒸煮時間および剝皮工程の違いについて、糖度および色調を測定した。水さらし時間を長くすると干しいもの糖度は低くなった。剥皮の厚さ、水さらし時間および蒸煮時間を変えることで、干しいもの色調に違いが生じた。また、蒸煮工程と剥皮行程の順番を入れ替えても干しいもの糖度や色調に影響を及ぼさなかった。
蒸切干(干しいも)における加工条件が品質に及ぼす影響(PDF:435KB)
石原 智・神谷未樹・須田朋子
3 アジサイとコガクウツギの種間雑種の作出について
要旨
近年の鉢物需要の多様化とコロナ禍でのガーデニングブームの到来により、従来のセイヨウアジサイにはない新たな魅力をもつ新品種の育成が求められている。このため、アジサイに小輪・多花性などの新形質を付与することを目的として、アジサイとコガクウツギの種間雑種作出に取り組んだ。アジサイを種子親、コガクウツギを花粉親として人工的に交配すると完熟種子が得られる。得られた種子を播くと正常に発芽するが、多くの雑種で生育不全(座止現象)を示す。その一方で、旺盛な生育を示し開花に至る雑種個体が得られる。健全実生から開花に至る雑種個体の獲得率は、1950分の1であった。
アジサイとコガクウツギの種間雑種の作出について(PDF:866KB)
工藤暢宏・小林智彦
4 高速二段局所施肥が可能な新型三兼ライムソワーの開発
要旨
群馬県嬬恋村の夏秋キャベツ栽培において、三兼ライムソワーによる作条施肥が広く普及している。近年、経営面積の拡大や省力化を目的に、セル成型苗の利用が広まっているが、従来の三兼ライムソワーでは、セル成型苗に対して効果的な作条施肥をすることが困難であった。そこで、上層と下層の二段に作条施肥ができ、セル成型苗と地床苗の両方に利用可能な新型三兼ライムソワーを、上田農機(株)、(株)タイショー、農研機構農業技術革新工学研究センターと共同で開発した。
高速二段局所施肥が可能な新型三兼ライムソワーの開発(PDF:675KB)
三國和彦・岡村成章・春山清利・井坂博道・千葉大基
短報
1 チャノホコリダニに対する各種薬剤の殺卵効果
緒言
他害虫の防除方法を参考にして本種の卵に対する薬剤感受性検定を試みたところ、各種薬剤に対する効果が明らかになったので報告する。
チャノホコリダニに対する各種薬剤の殺卵効果(PDF:361KB)
横山 薫
2 ブドウ「シャインマスカット」の果実香気成分に及ぼす台木およびAba処理の影響
緒言
台木の違いとアブシシン酸(以下、Aba)処理が、果実の香気成分に及ぼす影響を調査したので報告する。
ブドウ「シャインマスカット」の果実香気成分に及ぼす台木およびAba処理の影響(PDF:816KB)
柚木秀雄・岩井綾平・中野葉子・河井 崇・平野 健・福田文夫
3 施設キュウリ栽培における自動・遠隔制御機器導入による労働時間等の削減効果
緒言
施設キュウリ栽培におけるこれら機器の導入による作業労働面での利点を明らかにするために、導入前と導入後で、天窓等の操作回数や労働時間がどれだけ削減できたかを調査、試算したので報告する。
施設キュウリ栽培における自動・遠隔制御機器導入による労働時間等の削減効果(PDF:551KB)
長浜ゆり・窪田裕一・成塚彰久・酒井 宏
抄録
- 露地育苗管理時の殺菌剤散布によるアジサイ斑点細菌病の発病抑制
池田健太郎・古屋 修・小林智彦 - ナミハダニ黄緑型およびカンザワハダニに対する気門封鎖型薬剤の異なる処理量における殺成虫および殺卵効果
横山 薫・藍澤 亨・池田健太郎 - 群馬県におけるナスのミツユビナミハダニに対する各種薬剤の殺虫効果
横山 薫・藍澤 亨・池田健太郎 - ハクサイダニに対する有効な殺虫剤の選抜方法
横山 薫・藍澤 亨 - 群馬県の未成熟トウモロコシにおけるナミハダニの薬剤感受性および寄主への適性に関する知見
横山 薫・藍澤 亨 - モニタリング調査における群馬県の主要品目の土壌理化学性
鹿沼信行・関口景子・山田浩之