本文
豚 吾妻家保だより第107号(令和5年3月29日発行)
登録飼養衛生管理者による豚熱ワクチン接種制度について
これまで豚熱ワクチン接種は、家畜防疫員及び知事認定獣医師にのみ認められていました。しかし、令和5年4 月から研修により登録を受けた飼養衛生管理者(農場職員)にも認められるようになり、知事認定獣医師または家畜防疫員が交付する接種票のもと、接種ができるようになります。
制度を利用するためには、飼養衛生管理基準の遵守に基づいた農場認定、研修会の受講、登録申請が必要です。手続きに必要な様式は群馬県ホームページからダウンロードできます。なお、現在利用されている家畜防疫員及び知事認定獣医師による接種制度も引き続きご利用になれます。ご不明な点はご連絡ください。
自家育成繁殖豚及び導入繁殖豚への豚熱ワクチン追加接種について
自家育成及び導入した繁殖豚については、初回接種から約6か月後の追加接種を推奨しております。導入、自家育成した繁殖豚への追加接種は通常の子豚へワクチン接種時に対応可能ですので、連絡をお願いします。
豚熱ワクチンを適切な日齢で接種するために
豚熱ワクチンを効果的に活用するためには、適切なタイミングで確実なワクチン接種を行うことが重要です。そのために、正しい生年月日の記録をお願いします。
なお、接種適期に接種しても、豚群の中には抗体陰性豚も一定数存在します。そのため、他の疾病への対策も併せ飼養衛生管理の徹底が引き続き重要です。
アフリカ豚熱の発生状況と対策について
世界各国で、アフリカ豚熱の発生が相次いでいます。隣国の韓国では野生いのししのアフリカ豚熱感染確認地域が徐々に南下しており、日本への侵入リスクは依然として高い状況です。また、世界的にも感染拡大が続いており、今年2月には新たにシンガポールで発生が確認されました。
農場に入る人や物は必要最低限とし、入場時は消毒を徹底しましょう。
また、外国人技能実習生等のいらっしゃる農場では、母国からの荷物等に肉及び肉製品がないよう注意喚起をお願いします。
令和4年度 野生いのししの豚熱陽性事例について
県内では、令和4年度(令和4年4月~令和5年3月17日)に豚熱の検査を実施したいのしし計948頭のうち31頭が陽性となり、豚熱感染が確認されました。各地域の検査頭数は、表に示したとおりです。吾妻管内は合計175頭の検査を実施しましたが、Pcr検査陽性となった個体はいませんでした。しかし、野生いのししの世代交代による感染の再拡大が懸念されており、引き続き対策を行う必要があります。豚熱ウイルスを農場内に持ち込ませないよう、野生動物侵入防止対策を徹底してください。
なお、死亡した野生いのししを発見した場合は、触らずに、町村役場又は環境森林事務所へ連絡をお願いします。
地域 |
検査実施頭数 |
Pcr陽性頭数 |
|
---|---|---|---|
中部 |
195 |
5 |
|
西部 |
352 |
4 |
|
東部 |
154 |
22 |
|
利根 |
72 |
0 |
|
吾妻 |
中之条町 |
15 |
0 |
東吾妻町 |
24 |
0 |
|
高山村 |
- |
- |
|
長野原町 |
130 |
0 |
|
嬬恋村 |
6 |
0 |
家畜排せつ物及びたい肥の適正な管理について
3月になって気温が上昇し、雪解けの時期となっています。もしも堆肥等の野積みがあれば、ふん尿や排汁の地下浸透と周囲への流出は「家畜排せつ物の不適正な管理」となります。
河川や道路に、たい肥を流出させないためにも、管理状況を今一度確認してください。
休日(土日・祝日を含む)の緊急連絡について
家畜伝染病発生時などの早期通報に対応できるよう、夜間・休日でも吾妻家畜保健衛生所に電話をすると職員に転送されます。家畜の異常に気づいたら、すみやかに連絡をお願いします。