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賃貸契約の「原状回復」トラブルに注意!
賃貸契約の「原状回復」トラブル
2月、3月は引っ越しシーズンです。進学や就職などで引っ越しを予定している方も多いのではないでしょうか。
全国の消費生活センター等には、賃貸住宅に関するいろいろな相談が寄せられていますが、そのなかでも退去時の「原状回復」に関する相談が多く見られます。
そこで、賃貸借契約における「原状回復」とは何か、トラブルを防ぐにはどうしたらよいか、などについてお知らせします。
相談件数
賃貸住宅に関する消費生活相談は年間3万件以上寄せられていますが、そのうち原状回復に関する相談件数は毎年1万3~4千件程度となっており、賃貸住宅に関する相談の約4割を占めています。
月別に見ると、2月から4月にかけて相談件数が増加します。
相談内容
原状回復に関する相談の内容をみると、
「想定よりも高額な請求を受けた」
「普通に生活していた中でついた汚れやキズの修繕費用を請求された」
「入居前からあったキズなのに修繕費用を請求された」
といったものが多く寄せられています。
原状回復とは
賃貸借契約の「原状回復」とは、借主の故意・過失によって生じたキズや汚れ(損傷)等、また、借主が通常の使用方法とはいえないような使い方をしたことで生じた損傷等を元に戻すことをいいます。
しかし、借主の責任によるものではない損傷等や、普通に使っていて生じた損耗(通常損耗)、年月の経過によるもの(経年変化)については、原状回復を行う義務はありません。
<参考>
住宅:「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」について - 国土交通省<外部リンク>
トラブルの特徴と問題点
原状回復が問題となるのは退去時ですが、退去時は契約締結時から相当の時間が経過しています。そのため、入居時の状況がわかるような記録が残っていないと、客観的な判断が難しいことがあります。
原状回復に関するトラブルの多くは、退去時に貸主側(大家や管理業者等)から提示された修繕の範囲や金額に納得できない時に起きます。
費用分担については、それぞれの契約内容や賃貸住宅の状況などによって異なるため、トラブルになりやすいという特徴があります。
アドバイス
- 契約する前に、契約内容の説明をよく聞き、契約書類の記載内容をよく確認しましょう。
- 入居する時には、賃貸住宅の現在の状況をよく確認し、記録に残しましょう。
- 入居中にトラブルが起きたら、すぐに貸主側に相談しましょう。
- 退去時には、清算内容をよく確認し、納得できない場合は貸主側に説明を求めましょう。
<参考>
- 住み始める時から、「いつか出ていく時」に備えておこう!-賃貸住宅の「原状回復」トラブルにご注意-(発表情報)_国民生活センター <外部リンク>
- <外部リンク>住宅:『賃貸住宅標準契約書』について - 国土交通省<外部リンク>
*国土交通省が示している賃貸借契約書のひな形
住宅:「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」について - 国土交通省<外部リンク>
☆トラブルにあった場合は、一人で悩まず消費生活センター等に相談しましょう。
消費者ホットライン(局番なし)188番:最寄りの消費生活センターにつながります。