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令和4年度 病害虫発生予察特殊報 第1号
更新日:2023年3月10日
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本県において、ブルーベリーでブルーベリー類うどんこ病の発生が初めて確認されました。
特殊報とは、新たな病害虫を発見した場合及び重要な病害虫の発生消長に特異な現象が認められた場合に発表する情報です。
1 特殊報の内容
- 対象病害虫名 : ブルーベリー類うどんこ病
- 学名 : Erysiphe elevata (Burrill) U.Braun & S.Takamatsu
- 発生植物 : ブルーベリー
- 発生地域 : 県中部地域
2 発生概況
1 発生確認の経過
令和4年11月、県中部地域の露地のブルーベリーほ場において、葉に白色粉状の菌叢と赤褐色の斑点が確認されました。現地ほ場で採取した葉を横浜植物防疫所に送付し原因菌の同定を依頼したところ、Erysiphe elevataが同定され、ブルーベリー類うどんこ病であることが判明しました。
2 国内の発生状況
本病は令和2年に長崎県で国内初確認されて以降、東京都と静岡県で発生が確認されています。
3 形態および生態等
- 葉の表面に赤褐色斑を生じ、薄い白色粉状の菌叢を生じます(写真1~3)。
- 一部の葉では、湾曲などの奇形症状を生じます(写真4)。
- 枝、果実での症状は、現段階では認められていません。
- 11月に発病が確認されましたが、他の都県では5月下旬~6月から確認されています。
4 防除対策
- 薬剤防除にあたっては、本病に登録のある薬剤を使用してください。
- 罹病葉等の残さは伝染源になるので、ほ場外に持ち出して埋却するなど適正に処分してください。
写真1 被害枝(葉の赤褐色斑と白色粉状の菌叢)
写真2 葉表の赤褐色斑と白色粉状の菌叢
写真3 葉裏の赤褐色斑
写真4 葉の湾曲症状