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令和5年度の企業局当初予算について
当初予算の概要
令和5年度の企業局予算は、一般会計の歳出に相当する支出額が416億円であり、そのうち建設改良費(施設・設備の建設、設置や大規模改修に要する費用)は151億円となっています。
事業 | 収益的収支 | 資本的収支 | 支出額合計 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
収入 | 支出 | 差引 | 収入 | 支出 | 支出額合計 |
支出額合計のうち建設改良費 |
|
電気 | 9,897 | 7,999 | 1,897 | 322 | 10,926 | 18,926 | 7,833 |
工業用水道 | 2,068 | 2,157 | △89 | 640 | 1,360 | 3,517 | 650 |
水道 | 4,666 | 4,402 | 264 | 20 | 2,912 | 7,314 | 1,879 |
団地造成 | 6,207 | 5,623 | 584 | 3 | 5,107 | 10,730 | 4,599 |
施設管理 | 885 | 809 | 76 | 57 | 344 | 1,153 | 156 |
合計 | 23,723 | 20,990 | 2,733 | 1,042 | 20,648 | 41,639 | 15,117 |
企業局予算について
企業局には、「電気事業」、「工業用水道事業」、「水道事業」、「団地造成事業」、「施設管理事業※」の5つの特別会計が設置されており、それぞれの予算は各事業の1年間の経営計画や投資計画を示しています。
また、各会計の予算は、「収益的収支」と「資本的収支」で構成されています。
「収益的収支」は企業本来の活動である営業活動を対象とするもので、主に料金収入などの営業収益と人件費、維持管理費、減価償却費などの営業費用が計上されます。
「資本的収支」は営業活動に必要な基盤整備などの投資活動を対象とするもので、建設改良費や企業債の借入及びその償還などが計上されます。
(※注)…施設管理事業会計には格納庫事業、賃貸ビル事業及びゴルフ場事業が含まれています。
予算編成方針
企業局では、第2次群馬県企業局経営基本計画で定めた、「収益力の向上」、「効率的な運営」、「変化の時代における柔軟な対応」の3つの経営の基本方針に基づき、5事業について予算編成を行いました。
1 電気事業
(1)電力の安定供給
県民生活や企業活動に欠かせない電気を継続して安定的に供給していくため、施設の保守管理の徹底や計画的な修繕及び更新、災害に備えた体制整備等を推進します。
- 年間目標供給量(37発電所) 7億4,026万キロワット時
- 発電所の設備整備、修繕 3,739,133千円
- 四万発電所のリニューアル 2,444,909千円
- 白沢発電所のリニューアル 1,963,376千円
(2)再生可能エネルギーの利用拡大
2050年の脱炭素社会の実現に貢献する新規水力発電所として、霧積発電所と川場薄根発電所の建設を推進します。
- 霧積発電所の建設 168,443千円
- 川場薄根発電所の建設 61,485千円
板倉ニュータウンにおいて災害時にも電力供給を行う地域マイクログリットを構築し、太陽光発電で製造した水素の利活用を実施します。
・マイクログリット設備・水素実証設備設計施工 334,800千円
2 工業用水道事業
(1)良質な工業用水の供給と強靭な工業用水道の構築
企業の生産活動に支障が生じないよう、保守管理の徹底による修繕、計画的な更新・改良などの実施により、配水管路の強靱化を推進し、365日24時間断水することなく安定的に供給します。
- 年間協定給水量(106事業所) 7,253万立方メートル
- 工業用水道施設の建設、設備整備、修繕 756,698千円
- 工業用水道配水管路強靱化事業 105,000千円
3 水道事業
(1)安全で質の高い水道用水の供給と強靭な水道の構築
適切な浄水処理と水質管理体制の充実・強化を行うことにより、県民に安全で質の高い水道用水を供給します。また、水道は県民生活に欠かせないライフラインであり、保守管理の充実・強化による迅速な修繕や計画的な更新・改良などにより、365日24時間断水することなく水道用水を安定的に供給します。
- 年間協定給水量(給水区域:5市2町1村)6,588万立方メートル
- 水道施設の建設、設備整備、修繕 2,195,134千円
4 団地造成事業
(1)企業誘致の受け皿となる産業団地の造成
市町村と連携しつつ、従来から進めている製造業を中心とした企業誘致に加え、県の政策に沿った企業を誘致できる産業団地の早期造成を行うとともに、災害リスクを低減した産業団地の造成に取り組みます。
産業団地の整備 4,109,000千円
- 高崎玉村スマートIC北地区工業団地 198,000千円
- 千代田第三工業団地 781,000千円
- 明和東部工業団地 277,000千円
- 館林北部第四工業団地 1,584,000千円
- G地区(中毛) 1,269,000千円
産業団地開発調査
・環境影響評価調査等 271,000千円
(2)企業局の強みを結集した産業団地の早期分譲
CO2フリー電力の地産地消プログラム「電源群馬水力プラン」の活用や、良質で安定した工業用水の供給など、企業局の強みを結集した企業誘致に取り組み、産業団地の早期分譲を図ります。
(3)街の賑わいづくりにつながる住宅団地の分譲促進
板倉ニュータウンにおいて新エネルギー活用住宅モデル事業を実施するなど住宅団地の魅力づくりに取り組むとともに、情報発信力の強化や集客の促進につながる戦略的なプロモーションを展開し、分譲を促進します。
5 施設管理事業
(1)広く県民に親しまれるゴルフ場づくり
本県のスポーツ振興や県民の健康増進に寄与するため、河川敷にある県営ゴルフ場の特色を活かして、「広く県民に親しまれるゴルフ場づくり」に引き続き取り組みます。
・板倉ゴルフ場クラブハウス整備事業 29,700千円
6 全事業共通の取組
(1)経営健全化の取組
組織体制の整備と適正な定員管理、効率的な資金管理・運用等により、経営の健全性を維持していくことを目指します。
(2)地域貢献
企業局の利益を原資として、一般会計の「ぐんま未来創生基金」に引き続き繰出を行い、「未来創生に向けた人づくり」、「人口減少対策」、「芸術文化・スポーツの振興」、「優れた群馬の環境の保全・継承」に資する事業に活用されます。
(3)経営課題解決と新規事業の展開に向けた取組
DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進や、企業局事業の認知度向上を図るための幅広い情報を発信するとともに、県が運営する他の広報媒体とも連携しながら、より効果的な広報体制の実現を図ります。
(4)再生可能エネルギーの導入や脱炭素社会の実現への取組
再生可能エネルギー導入促進等積立金を活用し、企業局が新しい知見を獲得するため民間企業や大学研究室等を支援するとともに、知事部局と連携し事業者が行う脱炭素化に資するビジネスを支援します。