本文
口から始まる健康生活 ず~っとおいしく食べて 楽しく話そう!
おいしい食事を楽しんだり、家族や友達と楽しく会話して笑ったり、これらができるのも健康な歯のおかげです。
大切な歯を失う主な原因は「むし歯」と「歯周病」ですが、これらは予防ができる病気です。もし、かかってしまった場合には早期治療が必要です!!
それぞれの予防方法を知って、あなたの大切な歯を守りましょう。
むし歯について
1 むし歯とは?
むし歯は口の中に住みつく“むし歯菌”によってできます。
むし歯菌は食べかす(糖分)をえさにして増殖して白くネバネバしたものを作りだし、歯の表面にくっつきます。これが集まったものがプラーク(歯垢)です。
このプラークの中でむし歯菌はさらに増殖し、酸を出して歯の表面を溶かします(脱灰)。その後、溶けた部分はだ液などの作用によって元に戻ります。(再石灰化)
しかし、間食が多くなりちょこちょこと飲食する習慣があると口の中が酸性になっている時間が長くなってしまい、元に戻す作用とのバランスが崩れて、むし歯になってしまいます。
一度むし歯になってしまうと元に戻すことはできませんが、初期のむし歯の場合には、削らずに治すことができます。
2 予防方法
(1)食生活(生活リズム)
バランスのよい食事をこころがけ、間食のとり方に気をつけましょう。
- 特に砂糖が入っている甘いお菓子や飲み物はなるべく少なくしましょう。
- だらだら食べやだらだら飲みをしないようにしましょう。
- 間食をするなら野菜、果物、チーズなどを選びましょう。
※バランスのよい食事
穀物、野菜、果物、魚や肉や豆類などタンパク質が豊富な食品、乳製品など
(2)フッ化物の活用
むし歯予防に効果のあるフッ化物を活用しましょう。
〈1〉家庭でできる方法
「歯みがき剤」
- 少なくとも1日に2回はフッ化物入りの歯みがき剤を使いましょう。
- うがいはできるだけ少量の水で1回くらいにしましょう。
- うがいの後は1~2時間くらい飲食しないようにすると効果を高めます。
- 夜寝る前の使用は効果的です。
※フッ化物入り歯みがき剤
モノフルオロリン酸ナトリウム(MFP)、フッ化ナトリウム(NaF)、フッ化第1スズ(SnF2)を含む歯みがき剤
※6歳未満児のフッ化物配合歯みがき剤の使用方法について
参考URL:日本歯科医師会「歯とお口のことなら何でもわかるテーマパーク8020」<外部リンク>
お口の予防とケア フッ化物(3)フッ化物配合歯磨剤<外部リンク>
- 使用量は豆粒大で幼児用歯ブラシの1/2の量にしましょう。
- 3歳未満では1日1回、3歳以上では1日2回(寝る前と他に1回)使用しましょう。
- 幼児が自分でみがくときは、適量の歯みがき剤を保護者が歯ブラシにとり、ブラッシングの間は様子を見守りましょう。
- 歯みがき剤の吐き出しや洗口を練習しましょう。
- 使用直後の飲食は控えましょう。
〈2〉歯科医院でできる方法
「フッ化物歯面塗布」(年に2回以上、薬物を定期的に塗る方法)
〈3〉ブクブクうがいによってできる方法
「フッ化物洗口」 (歯科医師の指示の下に、フッ化物の入った洗口液でブクブクとうがいをする方法)
家庭でも集団(保育園・幼稚園・学校など)でもできます。
永久歯のむし歯予防に効果的です。
(3)口のケア
- 食後の歯みがき、特に夜寝る前の歯みがきはていねいにしましょう。
- 歯ブラシでは取り除けない歯と歯の間の汚れは、デンタルフロスなどを使ってきれいにしましょう。(自分に歯にあった清掃グッズやその使用方法は歯科医院で教えてもらいましょう)
※デンタルフロス
歯と歯の間の汚れや歯垢を取り除くために用いる、ナイロンなどが加工された糸。
(4)歯科医院を受診しましょう
~予防のために定期的な歯科受診をしましょう~
特に口の中に心配なことがなくても受診することにより、むし歯になりかけている歯を見つけて治すこともできます。
- 自分の歯のみがき方がきちんとできているかチェックしてもらいましょう。
- 毎日の歯みがきだけでは取り除けない歯の汚れをクリーニングしてもらいましょう。
歯周病について
1 歯周病とは?
成人の80%以上の人がかかっており、年齢が上がるにつれてかかっている人の割合が増えていきます。
歯周病はむし歯と同様に口の中に住みつく“歯周病菌”によって起きます。
プラークの中に住みついた歯周病菌が歯肉に炎症を起こし、歯を支えている組織を徐々に破壊していく病気です。
初期には、歯肉が赤く腫れたり、出血したりします。進行すると、歯周ポケットと呼ばれる隙間を歯と歯肉に間に作ります。そこにまたプラークがたまっていくと、さらに進行し、周囲の歯肉や歯を支えている骨に影響を及ぼします。最終的には歯がグラグラしてくるなどの症状が起きて歯は抜けてしまいます。
糖尿病などを悪化させる一因ともなっています。
歯周病の症状
- 歯肉が赤く腫れることがある
- 歯みがきの時、歯肉から出血することがある
- 歯と歯の間にものがはさまりやすい
- 口臭がする
- 歯が浮いた感じがする
- 歯がグラグラする
- 歯肉から膿が出たことがある
※初期の段階では自覚症状がないことがあります。
歯周病にかかりやすい人
- 妊娠している人
- たばこを吸う人
- 糖尿病の人
- 口のケアが十分にできていない人
- ステロイド剤、抗てんかん薬、抗がん剤などの薬を服用している人 など
歯周病と関連があるといわれている病気
- 糖尿病
- 動脈硬化
- 虚血性心疾患
- 感染性心内膜炎
2 予防と管理の方法
(1)口のケア
- 食後の歯みがき、特に夜寝る前の歯みがきはていねいにしましょう。
- 歯ブラシでは取り除けない歯と歯の間の汚れはデンタルフロスや歯間ブラシなどを使ってきれいにしましょう。
- 自分の歯にあった清掃グッズやその使用方法は歯科医院で教えてもらいましょう。
- 歯周病予防のための歯みがき剤や洗口剤の使用方法なども歯科医師に相談してみましょう。
(2)歯科受診
~予防のために定期的な歯科受診をしましょう~
症状がある人や、かかりやすい人は早めに歯科医院を受診しましょう。
特に口の中に心配なことがなくても受診することにより、歯周病の予防や進行を抑えることができます。
- 自分の歯のみがき方がきちんとできているかチェックしてもらいましょう。
- 歯垢がたまり続けて歯についてしまった歯石は歯科医院でしか取り除くことができません。定期的にきれいにしてもらいましょう。
- 毎日の歯みがきだけでは取り除けない歯の汚れや着色をクリーニングしてもらいましょう。
- 渋川保健福祉事務所管内市町村(渋川市、榛東村、吉岡町)では歯周疾患検診を実施しています。該当する年齢の方は、こちらを利用してみましょう!
(3)生活習慣も見直してみましょう
- 規則正しい生活と十分な睡眠、ストレスと上手におつきあいしましょう。免疫抵抗力が低下した状態は歯周病を進行しやすくします。
- たばこを吸う人は、歯周病にかかりやすく、症状も進行しやすく、悪化しやすくなります。禁煙してみましょう。