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平成28年度第42回群馬県公共事業再評価委員会議事録

更新日:2017年2月21日 印刷ページ表示

開催日時

平成29年1月23日(月曜日) 10時00分から11時40分

開催場所

群馬県議会庁舎2階 203会議室

議案審議

(議長)
 本日の対象議案は県関係3事業と事務局から説明があった。各事業の説明を10分程度、委員の質疑応答を15分程度で進めさせて頂き、1事業30分程度、全事業を1時間半くらいで終わらせたいと思うのでご協力お願いしたい。

県事業第1号議案 国道353号 金井バイパス 道路改築事業

【議案書により説明】

質疑・応答

(委員)
 貴重な遺跡という単語がたくさん出てきているが、どういう判断基準で貴重かそうで無いかを判断し、文化財保護に予算を投じているのか教えて欲しい。

(群馬県)
 発掘調査は県教育委員会の文化財保護課に委託しており、文化財保護課から埋蔵文化財センターに発掘調査を依頼している。この発掘調査団体の他、県内の研究者あるいは全国の研究者に見て頂いて、貴重かどうかの判断をしていると聞いている。

(委員)
 事業費が12億円増額となっており、埋蔵文化財調査費で5億円、軟弱地盤対策費で7億円となっている。
 埋蔵文化財については、実際調査してみないと分からないところもあるが、軟弱地盤は事前にボーリング調査を行っているはずなので、これは事前に把握できなかったのか?

(群馬県)
 事前にボーリング調査は行っているが、軟弱地盤があった箇所は、家が建っているようなところだったため、事前に調査ができなかった。
 そのため、用地買収後に、ボーリング調査をしたところ、周辺の地質調査の状況よりも、深い位置から軟弱地盤が見つかった。

(委員)
 文化財調査の発掘というのは5億円増額すれば完了する予定なのか?
 まだ、新たなものが発掘される可能性があるのか?

(群馬県)
 未調査範囲は、一部の未買収地であり、わずかな範囲であるため、今回の増額で収まる見込みである。

(委員)
 文化財調査は、対象となる区域を全て掘り起こして調査するのか?
 それとも一部を掘り起こしているのか?

(群馬県)
 対象となる範囲を全て掘り起こして調査を行っている。
 なおかつ、古墳時代あるいは奈良時代の層を分けて発掘している。
 最終的には一番古い時代まで発掘し、それを記録保存する。

(委員)
 文化財調査後は埋め戻しをするのか?

(群馬県)
 道路ができるわけなので、埋め戻さずそのまま工事を行う。ただし記録保存として写真を撮り、発掘した文化財は取り出す。
 前回の金井裏遺跡のところは、現地保存ということで、その部分は橋梁で飛ばし、遺跡に影響しないようにしている。

(委員)
 金井裏遺跡は、非常に重要な文化財ということで、そういう風にしたのか?

(群馬県)
 専門家の方からこれは現地保存すべきだという、ご意見を頂いた。
 甲を着た古墳人のところは、現地保存するとした。
 今回の部分も、現地保存の打診があったが、現道との接続部(インターチェンジ部)のため、橋梁等で飛ばすということが難しく、専門家と相談し、現地保存ではなく記録保存としている。

(委員)
 それがこの図面の下の真ん中のところか?
 ここを橋梁で飛ばして、文化財がそのまま保存されているのか?
 現地保存とはどういう保存方法か?

(群馬県)
 調査した箇所を単純に埋戻して、今まで保存されていた状態に戻すことで、特に何かをするというわけで無い。

(委員)
 外からの見た目は、変わらないのか?
 そこに新しい建物を建てて、文化財を保護するというわけではないのか?

(群馬県)
 そこまでは道路事業の費用では行えない。
 今後、なにかしらの整備を行うのであれば、市や県の教育委員会が検討することである。

(委員)
 甲を着た古墳人は、そのまま埋まっているのか?

(群馬県)
 外に出されて、調査されている。

(委員)
 また戻すと言うことはないのか?

(群馬県)
 その辺は専門家が詳細に分析を行っており、戻すか別の方法で保存するかが決まっていない。

(委員)
 交通量調査の結果は、平成22年度の調査の結果なのか?

(群馬県)
 平成22年度のセンサスの数値である。

(委員)
 現在の交通量もそれほど変わらないのか?

(群馬県)
 平成27年度にも交通量調査を行っているが、現在、とりまとめを行っている最中であり公表されていないが、同じくらいである。

(議長)
 それでは、第1号議案「国道353号 金井バイパス 道路改築事業」の対応方針を決めたい。原案としては、「事業継続」となっている。原案通り決定してよいか。

【異議なしの声】

(議長)
それでは原案通り決定する。

県事業第2号議案 国道145号 吾妻西バイパス 道路改築事業

【議案書により説明】

質疑・応答

(委員)
 最後の説明のところで、一部、事業の理解が得られていないため、土地収用法の手続きを進めているとあるが、どういう理由で事業の理解が得られていないのか教えて頂きたい。

(群馬県)
 現在、事業への理解が得られていない残件者が4件ある。
 1件は道路が近づくことに対して、難色を示している。
 あとの3件は、相続が非常に多くて難航している。

(委員)
 なるべく土地収用法の適用は避けて欲しい。
 道路の公共性が高いのは理解できるが、県民の皆様のご理解を得るためにも、強制収用はしない方法で、円満に道路を通して欲しい。
地権者との調整は難しいかもしれないが、地元の自治体にも協力をいただいて進めて欲しい。

(委員)
 群馬県では、土地収用法を適用した事例は過去にあるのか?

(群馬県)
 最近は多い。ただ、事業完了に向けて土地収用法の手続きも進めるが、当然、最後の最後まで任意交渉も行いご理解を頂けるよう、最後まで努力を惜しまず行っている。
 3件の相続関係で難航している件は、事業そのものに反対しているわけではなく、事務手続き上の問題のため、やむを得ないと思っている。
 残りの1件については、未だに事業に対してご理解頂けないということで、最後まで任意交渉を一生懸命努力していきたい。

(委員)
 その周りの方は理解なさっているのか?

(群馬県)
 理解している。

(委員)
 事業に理解されている地域の皆様や地元自治体とうまく調整して、土地収用がないようにして欲しい。
 土地収用を行うことで、地域社会がややこしくなるのは困ると思うので、調整して欲しい。

(群馬県)
 国事業の八ッ場ダムでも土地収用法の手続きを行っているが、国や町や県で任意交渉を粘り強く行った関係で、かなり対象者が減っている。

他の事業も同じようにやっていきたい。

(委員)
 最初のページに、バイパスの整備効果で道路斜面危険箇所5箇所を避けられるとあるが、国道145号は今後も使われると思うが、防災対策事業にかかる対策費用は、この事業費の中に入っているのか?

(群馬県)
 国道145号の現道の防災対策事業は、道路管理課の別事業で、優先順位を考慮しながら対策を行っている。
 そのため、今回の再評価対象事業の費用に、5箇所の防災対策事業費用は入っていない。

(委員)
 上信自動車道は雨量規制等で通行止めになることは無いのか?
 
(群馬県)
 上信自動車道については、雨量規制等はかからない。
 現在供用している八ッ場バイパスも、雨量規制はかかっていない。
 防災上の支障となるものは、バイパス工事で無くなり、雨量規制がかからないように整備している。

(委員)
 費用便益分析のところで、維持管理費が2千万円ほど減少しているのはなぜか?

(群馬県)
 費用便益算定の基準年が変わったことによるもの。
 (前回は平成25年 今回は平成28年)

(委員)
 基準では費用便益の計算は、供用開始後から50年間計上することになっており、各年で社会的割引率4%がかけられている。しかし、基準年が変わってもそんなに下がらないと思う。

(委員)
 1号議案の維持管理費は変わっていない。

(委員)
 おそらく、供用開始時期が延びたことが減少の原因となっていると思われる、3年供用開始が延びた分、計算上、更に4%の社会的割引がされており、結果、維持管理費が下がったのだと思う。

(議長)
 それでは第2号議案「国道145号 吾妻西バイパス 道路改築事業」の対応方針を決めたい。原案としては、「事業継続」となっている。原案通り決定してよいか。

 【異議なしの声】

(議長)
 それでは原案通り決定する。

県事業第3号議案 一般県道 南新井前橋線(1期工区・2期工区)社会資本整備総合交付金事業

【議案書により説明】

質疑・応答

(委員)
 費用便益分析の項で、費用便益マニュアルが変更になっている旨の記載があり、主な変更内容(道路ネットワークと検討年数の変更)もこの記述どおりだが、他に変わったのが、時間価値(走行時間短縮便益)であり、単価が低下している。
 走行時間短縮便益が大きくなっているが、これは1期工事と2期工事の両方の時間短縮効果を見込んでいるのか?
 普通は同じ条件だと、走行時間短縮便益が下がる場合が多いが、この事業では便益は増加するということで問題無いのか?

(群馬県)
 問題無い。

(委員)
 駒寄スマートインターの大型車の通行はいつからできるのか?

(群馬県)
 平成29年度完成予定と聞いているが、用地で難航しているため、遅れると聞いている。

(委員)
 この道路整備が終わる前に、駒寄スマートインターの大型車の通行が可能となった場合、問題無いのか?

(群馬県)
 東側のアクセス道路は完成しているので、問題となるのは、未整備の西側のアクセスであるが、現道は幅員が狭い市町村道で集落内に大型車が入り込む可能性は少ないと考えている。

(委員)
 西側の現道は、大型車の通行規制はかけているのか?

(群馬県)
 市町村道になるが通行規制はかかっていない。

(委員)
 そうすると、大型車が入ってくる可能性があるのでは?

(群馬県)
 西側の現道は4m程度の市町村道が入り組んでおり、大型車の通行は困難な状況である。

(委員)
 事業の対応方針の1つ目の中に、観光振興を図るとあるが、具体的にはどのようなものを考えているのか?

(群馬県)
 駒寄スマートインターで大型車の通行が可能になると、東側にある国道17号上武道路へ向かえるようになる。そうすると赤城方面への観光振興ができるようになる。
 また、一番は伊香保だと思われる。駒寄スマートインターで降りれば、伊香保へ行く大型車には便利となると考えられる。
 よって、東は赤城へ、西は伊香保・榛名の観光に寄与するものと期待している。

(委員)
 特に渋川伊香保インターは、観光シーズンになるとかなり混む。また、駒寄スマートインター周辺も混雑する。
 そういう意味では出入口が増えるということは、伊香保方面にも良いと思う。
 但し、そのためにはアクセス道路も整備されないと、大型車の混入で生活環境が悪化する恐れがあるため、速やかに整備をお願いしたい。

(議長)
 それでは第3号議案「一般県道 南新井前橋線 社会資本整備総合交付金事業」の対応方針を決めたい。原案としては、「事業継続」となっている。原案通り決定してよいか。

 【異議なしの声】

(議長)
 それでは原案通り決定する。

(議長)
 以上で議案審議を終了する。

 群馬県公共事業再評価委員会運営要領第14条により、名簿以外に公表を差し控える資料はあるか。

【特になしの声】

(議長)
 それでは、本日の委員会資料のうち、公表を差し控える資料は「なし」とする。

 以上で、次第3の「議事」は終了した。進行を、事務局に返す。

(事務局)
 以上をもちまして本日は閉会とする。

 委員の皆様には、長時間にわたり御審議を頂きありがとうございました。

閉会(11時40分)