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令和4年度第1回農政審議会
更新日:2022年12月28日
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1 日時
令和4年9月9日(金曜日) 13時30分~15時30分
2 場所
群馬県庁 29階 第1特別会議室
3 出席者
農政審議会委員:12名、県農政部:11名、事務局等:4名
4 議題
みどりの食料システム法に基づく県基本計画について
5 委員の主な意見
(1)有機農業の推進について
- みどりの食料システム戦略に基づく県基本計画は、20、30年後を見据えて取り組む必要がある。今後、情報発信を行いながら、進めてもらいたい。
- 有機農業者はずっと少数派だったので、サポートや相談できるところが増えるのはとても心強い。
- 有機農業は天候などの環境による影響を受けやすい。横のつながりがあれば、助け合えるので、「有機農業の地域の特性を生かした団地化」が重要になる。
- 化学農薬を減らすための取組として、自然由来のものや微生物農薬の使用が挙げられる。作物によって代替できるものは異なるので、組み合わせを整理できればよい。
- 堆肥を活用した栽培への取組について、計画に盛り込んでほしい。
- 県内でも各地域で気候が異なるので、それぞれの地域の特性を生かすことが重要である。
- 有機農業をやりたいと思うが、学ぶ場所もなく、また、日々の生活に追われる中で外へ出向いて勉強する時間もとれない。
- 無農薬栽培については、自分の畑だけ無農薬にしても、隣の畑で農薬を使用していれば、農薬が飛んできてしまう。県や市町村で、無農薬栽培のテスト地区を作り、バックアップしていくような取組をしてはどうか。
- 肥料が高騰する中、給食の残りや虫食のある農産物を工場で肥料化し、群馬県が肥料を商品にしていくという取組もよいのではないか。
- 有機肥料は通常の肥料よりもかなり高額なため、県にサポートしてもらい、安くて良い有機肥料ができれば、使用したい。
- 有機JAS認証は、資料作成などに多くの手間がかかり、手続き費用も高いので、県にサポートをお願いしたい。
(2)労働力不足・農業経営について
- 農業者の減少・高齢化はどの作物についても、喫緊の課題となっている。
- 化学農薬を減らし、害虫に対処できるかが心配。人手をかけて対処することになれば、担い手の育成・確保が必要ではないか。
- 世界的な生産資材の高騰により施設の建設費等、栽培を始める上で必要となる様々なコストが上昇している。
- 畜産業は後継者の育成が喫緊の課題。施設の老朽化が進んでおり、後継者に新しいものを引き継ぎたいが、資材不足や建築費用が高騰しており、どう調整をしていくかが課題である。
- 数年後先を見据えた機械投資が難しい状況なので、対応をお願いしたい。
- 生産資材は高騰しているが、野菜の販売価格は下がっている。農業者自身がやり方を変えていくことも必要だと思う。
(3)耕畜連携について
- 肥料、飼料の高騰などコスト高という状況もあり、さらなる耕畜連携を県主導でお願いしたい。
- 飼料生産に必要な機械は高価なため、支援策をさらに充実していただければありがたい。
(4)消費者理解の醸成について
- 虫食や傷があれば、出荷ができない。農薬の使用量を減らすには消費者の意識を変える取組が必要ではないか。
- 子どものうちから農業に触れ、作物が食べられるようになるまで、どんな苦労があるのか理解できれば、虫食を気にする意識が少しずつ変わっていくのではないか。
- 無農薬栽培は市場価格と比べられてしまうと続けていけない。良いものを適正な価格で生産者も消費者も両方が納得してやっていけるシステムになってほしい。
- 飼料・肥料の価格高騰があっても、農産物の価格に適性に反映され、農業が継続できるよう、消費者に理解してもらえるような状況を作っていけたらよい。
(5)その他
- みどりの食料システム戦略に基づく県の基本構想に異議はないので、農業を儲かる産業にするためにも、しっかりと基本計画策定を進めていただきたい。
- 農業は儲かるなど農業が魅力的な職業になることが重要である。また、子どものうちから農業の魅力を伝え、なりたい職業の中に農家が入ってくるようになればよい。
- 群馬県農業が儲かるような、基盤整備をお願いしたい。
6 結論
委員の意見をみどりの食料システム法に基づく県基本計画策定等に生かしていく。