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インターネット上の誹謗中傷等の被害者支援等に関する条例
1 条例制定の背景
インターネットは、誰もがあらゆる場所で世界とつながり、様々な情報を瞬時に入手し、また、発信することができる素晴らしいツールです。
一方で、インターネットには、匿名性や不特定多数性などに由来する誹謗中傷、プライバシー侵害などが安易に行われてしまうといった問題があります。不幸にして、傷ついた被害者が、自ら命を絶つといった悲しい事件も起きています。
この問題に対処するためには、インターネット上の誹謗中傷等により被害を受けた方に寄り添い、被害者の視点に立った支援を行うとともに、県民が正しくインターネットを活用する知識と能力を身に着けることが重要となります。
誰もがインターネットの恩恵を享受できる、安全で安心な社会の実現を目指し、令和2年12月、「インターネット上の誹謗中傷等の被害者支援等に関する条例」を制定しました。
条例に関する知事メッセージ動画
「条例制定の背景」や「基本的施策」など、条例の概要等についての知事メッセージ動画を配信しています。
【ネット中傷被害支援条例】知事メッセージ(YouTube)<外部リンク>
2 条例の概要
前文
- インターネットの普及は、私たちの社会に大きな恩恵をもたらしており、今や、世界中のあらゆるイノベーションは、インターネットの存在抜きには考えられない。
- しかし、インターネットにも光と闇が存在する。誹謗中傷等が安易に行われ、いじめの温床となる等の問題が世界各地で深刻化している。
- 一度、インターネットに発信された情報は、消去することが困難であり、被害者に大きな負担を強いるほか、発信者自身が意図せず加害者となるような事態も頻発している。
- 県民の誰もが被害者にも加害者にもなり得るという認識のもと、「被害者への支援」ならびに「県民のインターネットリテラシー向上」に向けた対策を講じていく必要がある。
- 県民が被害者にも加害者にもなることなく、誰もがインターネットの恩恵を享受できる、安全で安心な社会の実現を目指す。
各条項の規定内容
条項 | 内容 |
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第1条(目的) | インターネット上の誹謗中傷等の被害者支援等に関して、県の責務と県民の役割を明らかにするとともに、基本的施策を定め、これを推進する。 |
第2条(定義) | 用語の定義 |
第3条(県の責務) | 被害者を支援するための施策および行為者を発生させないための施策を策定し、これを実施する。 |
第4条(県民の役割) |
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第5条(連携協力) | 県は、施策を策定及び実施するため、国、市町村等の関係機関と連携を図る。 |
第6条(基本的施策) | 県は、表現の自由に配慮しつつ、以下に掲げる施策に取り組む。
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第7条(相談体制) | 県は相談体制を整備し、以下の事項を行う。
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第8条(インタネットリテラシーの向上) |
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第9条(県民の理解の増進) | 県は、誹謗中傷等に関する県民の理解を深めるため、啓発活動を行うものとする。 |
第10条(財政上の措置) | 県は、施策の推進に必要な財政上の措置を講ずる。 |
3 施行日
令和2年12月22日
4 資料
5 その他
インターネット上の誹謗中傷相談窓口
誹謗中傷の相談窓口については、「インターネット上の誹謗中傷相談窓口」からご確認ください。
群馬県インターネット上の誹謗中傷被害者支援条例(仮称)の検討に係る有識者会議
条例制定に向け設置した、有識者会議の開催結果等を「群馬県インターネット上の誹謗中傷被害者支援条例(仮称)の検討に係る有識者会議」に掲載しています。
ネットリテラシー動画教材
インターネットリテラシー向上に向けた動画教材を制作し、YouTubeチャンネル「tsulunos」にて公開しています。
※以下、すべて外部リンク(YouTube)
民間の取組
TOMARIGI
株式会社カヤック(本社:神奈川県鎌倉市)とIT起業家の関口舞氏(群馬県出身)が共同でSNSトラブルに悩む人のための体験・裁判例共有サイト「TOMARIGI」を開設しています。
過去の裁判例や具体的な対処法、ユーザーによる体験談など、悩みを抱えている方が必要な情報を一元化し、傷ついた気持ちを休めるためのよりどころを目指しているサイトです。
インターネット上の誹謗中傷の対策を推進している群馬県では、「TOMARIGI」の趣旨に賛同し、その取組を応援しています。
画像をクリックすると「TOMARIGIホームページ(外部リンク)」に移動します