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尾瀬入山口交通環境整備について

更新日:2014年7月10日 印刷ページ表示

 現在、尾瀬国立公園協議会(※注1)等では、特定の入山口への利用集中の緩和や、国立公園の回遊型・滞在型利用を促進するため、入山口のあり方が検討されており、大清水~一ノ瀬間では低公害車両の導入が予定されています。
 群馬県では、平成23~25年度には「尾瀬らしい自動車利用社会実験」として、静かで落ち着いた登山口をめざした鳩待峠第1駐車場の車両乗り入れ制限や、大清水~一ノ瀬間での低公害車両の実験運行、利用者アンケート等を実施しました。また、平成26年度には「尾瀬入山口交通環境整備事業」の一環として、大清水~一ノ瀬間において約2ヶ月間にわたり低公害車両の試験運行等を実施しました。
 これらの結果をふまえ、関係者の合意のもと、鳩待峠口では、入山口に面した第1駐車場を閉鎖して車両の乗り入れを第2駐車場までとするための再整備が進められています。また、大清水口においては大清水~一ノ瀬間で、交通事業者による低公害車両を活用した乗合運行が開始されました。

尾瀬入山口に関連する取り組みの経緯

平成21年度

  • 第1回 尾瀬国立公園快適利用の促進(利用分散等)に関する小委員会
  • 第4~5回尾瀬国立公園協議会

平成22年度

  • 第2~7回 尾瀬国立公園快適利用の促進(利用分散等)に関する小委員会
  • 第6回 尾瀬国立公園協議会

平成23年度

  • 第8~9回 尾瀬国立公園快適利用の促進(利用分散等)に関する小委員会
  • 第7~9回 尾瀬国立公園協議会
  • 尾瀬らしい自動車利用社会実験(鳩待口・大清水口/10月3~9日)

平成24年度

  • 第10~11回 尾瀬国立公園快適利用の促進(利用分散等)に関する小委員会
  • 第10回 尾瀬国立公園協議会
  • 尾瀬らしい自動車利用社会実験(鳩待口・大清水口/9月20~23日)

平成25年度

  • 第12回 尾瀬国立公園快適利用の促進(利用分散等)に関する小委員会
  • 第11回 尾瀬国立公園協議会
  • 尾瀬らしい自動車利用社会実験(鳩待口/6月22~30日、大清水口/7月13~21日)

((※注1)尾瀬国立公園協議会は、今後の尾瀬の保護と利用のあり方を取りまとめた「尾瀬ビジョン」の進行促進、進行管理及び実現、及び参加型管理運営体制の構築を目的に設置されました。小委員会は協議会内に設置されたワーキンググループです。協議会事務局は環境省関東地方環境事務所です。)

上記協議会等で承認された今後の実施内容

鳩待峠

  • 国立公園にふさわしい静かで落ち着いた環境の整備
  • 第1駐車場への車両乗り入れを全面的に制限
  • 第2駐車場を拡張整備し、メイン駐車場として利用

大清水~一ノ瀬

  • 低公害車(※注2)の運行(交通対策に係る会議の設置、民間事業者による運行、県道の維持管理)( (※注2) 低公害車とは、環境省・経済産業省・国土交通省『低公害車ガイドブック2013』掲載車両を基本とする。)
  • 旧道(旧歩道。会津沼田街道)の整備と利用
  • 沼田街道及び大清水~岩清水間の車道開発の歴史等を情報発信

情報発信

  • 回遊型・宿泊型ルートをはじめとする尾瀬の多様な魅力に関する情報発信を行う

平成26年度尾瀬入山口交通環境整備事業の取り組み結果について

 平成25年度までの社会実験の成果と協議会等の結果を踏まえ、平成26年度は次の取り組みを実施しました。

1 鳩待峠口

今後、入山口に面した第1駐車場への車両乗り入れを無くすため、第2駐車場の拡張工事に対する補助を行いました。(事業主体/東京パワーテクノロジー(株))

2 大清水口

(1)大清水~一ノ瀬間で低公害車両の試験運行を実施しました

  • 区間 大清水から一ノ瀬まで(約3,2キロメートル)
  • 期間 平成26年7月12日(土曜日)~9月19日(金曜日)の70日間 ※但し7月12日(土曜日)は台風の影響により運行休止、8月18日(月曜日)~22日(金曜日)は路面整備や安全点検のため運行休止。
  • 時間 大清水4時20分発便から一ノ瀬16時発便まで
  • 頻度 随時
  • 車両 8人乗り低公害車両、2台または3台
  • 所要時間 片道約20分程度
  • 運賃 試験運行につき無料
  • 運行日数 64日間
  • 乗車人数 のべ13,838人
  • 運行便数 2,902便

(2) 大清水~一ノ瀬間の旧道を通行可としました

 低公害車両が試験運行する期間は、大清水~一ノ瀬間の旧道(旧歩道)も簡易な整備や巡視を行い、通行を可としました。
 大清水から三平峠を越えて尾瀬沼のほとりを通り沼山峠から七入に続く道は、古くから上州と会津とを結ぶ、会津(沼田)街道として人々に活用されていました。
 天候によってはぬかるむ場所もある山道ですが、ブナやミズナラ、ハルニレ、トチノキ等の巨木の森の中を歩くことができます。

(3) 大清水方面の歴史について情報発信を行いました

 期間中、会津(沼田)街道の歴史や大清水~岩清水間の過去の道路計画中止の経緯の年表、尾瀬の昔の写真等を、大清水地区の山小屋に掲示しました。

平成27年度の群馬県における利用分散の取り組み内容について

 平成26年度までの成果を踏まえ、平成27年度は次の取り組みを実施しました。

1 鳩待峠口

入山口に面した第1駐車場への車両乗り入れを無くすため、前年度に引き続き、第2駐車場の拡張工事や公衆トイレ整備事業に対する補助を行いました。(事業主体/東京パワーテクノロジー(株))

2 大清水口

(1)大清水~一ノ瀬間で、交通事業者による低公害車両の乗合運行が開始されました。 群馬県では利用状況や環境への影響について調査を行いました。

  • 区間 大清水から一ノ瀬まで(約3,2キロメートル)
  • 期間 平成27年6月20日~10月18日
  • 時間 午前5時(大清水発)から午後4時30分(一ノ瀬発)
  • 車両 乗合バス・タクシー(13人乗り、9人乗り、4人乗り)低公害車両
  • 運賃 大人700円(片道)、こども運賃350円(片道)

(2) 大清水~一ノ瀬間の旧道を通行可としました

 低公害車両が試験運行する期間は、大清水~一ノ瀬間の旧道(旧歩道)も簡易な整備や巡視を行い、通行を可としました。
 大清水から三平峠を越えて尾瀬沼のほとりを通り沼山峠から七入に続く道は、古くから上州と会津とを結ぶ、会津(沼田)街道として人々に活用されていました。
 天候によってはぬかるむ場所もある山道ですが、ブナやミズナラ、ハルニレ、トチノキ等の巨木の森の中を歩くことができます。

(3) 大清水方面の歴史について情報発信を行いました

 期間中、会津(沼田)街道の歴史や大清水~岩清水間の過去の道路計画中止の経緯の年表、尾瀬の昔の写真等を、大清水地区の山小屋に掲示しました。

大清水入山口「尾瀬」の看板の写真