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平成22年10月25日 1都5県知事と地元自治体及び住民代表との意見交換会

更新日:2011年3月1日 印刷ページ表示

1.開会

埼玉県県土整備部河川砂防課:杉原(以下、司会)

 それでは定刻となりましたので、ただいまから八ッ場ダム建設推進に係わる1都5県知事と地元自治体及び住民代表による意見交換会を開催します。

 私、本日の司会を担当させていただきます埼玉県県土整備部河川砂防課長の杉原でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 なお、お手元の方に意見交換会の参考にしていただくために資料を4点ご用意させていただいております。7月27日の申し入れ書、生活再建事業の進捗状況、個別ダムの検証の進め方及び八ッ場ダムの必要性を訴えるリーフレットでございます。よろしくお願いいたします。

 それでは、これより意見交換に入らせていただきます。本日ご参加いただく皆様方は、お配りしております次第によりお名前を記載させていただいております。本日時間もございませんので、次第をもってご紹介に代えさせていただきたいというふうに思ってございます。

 それでは、本日午前中に現地の視察をしていただきましたが、八ッ場ダム建設事業について、今の思いをご発言いただきたいと思います。

 まず、地元群馬県の大澤知事からお願いいたします。

2.意見交換会

群馬県知事:大澤正明

 皆さんこんにちは。群馬県知事の大澤でございます。

 本日は東京都の石原都知事をはじめ1都4県の知事さんには現地までご日参いただきまして、大変ありがとうございました。

 また、地元の皆様方にはお忙しい中、このように多くの皆さんがお集まりいただきまして心より感謝を申し上げたいと思います。

 もう既に八ッ場ダムも、去年、前原大臣が来られて中止表明をして以来、1年が経過した訳であります。

 この間、なかなか検証作業も進まず、中間報告が出された訳でありますけれども、それに基づいて検証するという訳ですが、未だに工程もはっきりしないという中で、地元の方々は先の見えない非常に不安な中で、昨年、また今年と2度正月を迎える訳であります。是非とも、この早い段階で工程表をしっかり示していただきたいということを、13日、三井副大臣、また津川政務官が来た時に長野原の町長さん、東吾妻の町長さんと私と一緒になってお願いをしたところ、副大臣におかれましては1日も早く検証作業を進めると、それとともに生活再建事業をしっかりとやると言っておられる訳でありますけれども、やはり地元の方々の不安というのはまだまだこれでは晴れない訳であります。今、地元の方々の、特に川原湯温泉におきましては、老舗旅館の休業という非常に厳しい状況に置かれています。是非、1都4県の知事さんにおかれましては、今日ご日参いただいて、その後の意見交換会でご意見を聞いていただいて、地元の皆様方の思いというものをしっかりと受けとめていただければ幸いでございます。

 地元の皆さんにおかれましては、1都5県の知事がしっかりと連携した中で国の方に働きかけて、ダム本体の推進並びに生活再建と河川の事業を1日も早く完成するように努力していきたいと思っております。今後とも皆様方とともに頑張りたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。

司会

 ありがとうございました。次に東京都の石原都知事、お願いいたします。

東京都知事:石原慎太郎

 石原です。

 1年以上前になりますかね、現場視察ができまして、またこの場所で皆さんとお話しをしましたが、更に工事が進んでいる現況を見まして、政治の間違った思いつきというのは本当に恐ろしいなと。人間の人生を狂わせてしまうものだなと改めて思いました。

 事ここに至ってですね、この大臣のダムを中止するとはまさに私は狂気の沙汰だと思います。お互いに事例もあちこち、東京もね、水の関係で色々オロオロしているんですけど、こういったものがですね、新しい民主党という政党だとしたら、本当に日本を混乱に混乱を続けていく、よかない話だという感じがいたします。私が申し上げるのはそのくらいにしてね、とにかくみんなで声を合わせて、すぐに検証をしないでですね、事を決めることは非常にプロパガンダ、独裁でしかないと思いますし、政党として全く許せない、非常に非常識な行動だと私は思います。

 お互いに頑張りましょう。

司会

 ありがとうございました。次に埼玉県の上田知事、お願いいたします。

埼玉県知事:上田清司

 埼玉県知事の上田清司でございます。

 現地の皆様方には大変非常にご心労の数々というふうに思います。そもそも大臣がいきなり、あるいは民主党のマニフェストでいきなり、地元住民と1度も話し合いをしたことがない、そして共同事業者である1都5県の知事達と1度も話し合いをしたこともなく、いきなり中止をマニフェストに載せること自体理不尽。そして、また大臣に就任するや否や中止宣言をする。そして、これもまた理不尽。さすがに一大臣の一言で中止ができないことが分かると翌日法的手続はしない、つまり1都5県の知事達は我々はOKですと、そして、議会もOKと言わない限り、この計画そのものは続行しなければならない。そういうルールになっている訳でありますから、今、そのルールどおり進められている訳であります。ただし、本体工事の予算はついていない。それ以外の予算は全部ついている。ただし、本体工事の見通しも工程も明らかにしないので、我々は負担金だけ払うのが嫌だと言って留保させていただいております。

 どだい、反対の理由があって反対と言うんだったらいいんです。未だにその理由を示すことができないではないですか、1年2か月経っても。こんな理不尽なことはないんです。長い時間をかけて反対の住民の方々を説得をして、そして首都圏の水がめになろう、首都圏の洪水を守ろうということで私は前回もお見せしたかもしれません。これ、一番右側にあるのは利根川の土手です。20mもの高さです。水の底が10mです。残念ながらこの利根川沿いの土地は全部川の底より下なんです、埼玉県は。今日も議連の会長さんや春日部市選出の佐久間さんも来ていますが、この春日部市は4mしかありません。一番高い幸手市でも7m。草加せんべいで有名な草加市は3mなんです。そして東京都に、葛飾に入っていくと0mで、江戸川区に入ると0m。まさしく昭和22年のカスリーン台風と同じ災害が起きた時には約230万人の住民が全滅とは言いません、多大なる被害になる可能性があるんです。もちろん、住民は損傷します、間違いなく。そういうことを考えて、30年来の説得に応じて、こちらの皆様方から賛同していただいた、そのおかげでこの八ッ場ダムがもしできれば、格段にリスクが減り、そして、渇水時のリスクも減り、そして、首都圏は守られる。こういう理解でいます。それに代わる方法があるんだったら、本当にあるんだったら私は賛成することができます。ないんだからこれをやっているんです。あるんだったら出してくださいと言っているんですけど、未だに出てこないです。もともと無かったやつに観念的にただ反対で入れただけ、そして地元住民の皆様をこんなに苦しめる。これは理不尽としか言いようがない。私は今でも記者会見などでこの話になると理不尽だといつも怒っております。今でも怒っております。本当に苦しい局面ですが、何とか踏ん張ってですね、ちょっとこれまでとは違うようです、民主党政権はですね。まあ、色々とやってきたことが関連的なこと、色々なことが関わってきますので、さすがに何て言うのでしょうか、少し冷静に判断をしなければという空気に変わってきておりますので、何とか正月前に道筋が見えるようにですね、きちっと私達も政府の方に申し入れていきたいと、このように思っております。

 どうぞよろしくお願いします。

司会

 ありがとうございました。次に、茨城県の橋本知事、お願いいたします。

茨城県知事:橋本昌

 茨城県知事の橋本でございます。

 本日は、1年ぶりに、付替道路の進捗状況等を代替地も含めて拝見させていただきました。ずいぶん完成を前提に、事業が進捗しているなという思いを強くしたところでございます。しかし、国の方で先程来、お話がございましたように、なかなかその検証の方法が、ある程度方向付けされたにしても、その後が進んでいない。これでは、そのほかの事業をこれだけ進めていながら、本体についての方針を決めないでいることについては大変矛盾しているのではないかと思っております。

 そして、先程上田さんも言われましたけれども、例えば普天間問題1つとってみても、方向転換ということは、いろんな事情がわかってくれば何よりのわけなのですから、この八ッ場についても、周りの状況をつかまないうちに方針が出されたとすれば、いろいろと研究を重ねて方向転換をしていかれればどうかなと思っているところでございます。

 来年度の予算につきましても、まだ実は方向が出ていないわけでございます。このままでいくと、来年もまた何もないままに進んでいってしまう。これで今、至急いろんな事を進めていったとしても、来年度に間に合わない状況でございますから、そうなると現地の方々は、本当に長いこと宙ぶらりんの状況に置かれるということになってしまいますので、是非とも早く国の方では方針を出していただきたいと思っておりますし、必要性については先程来、上田さんがおっしゃっられたとおりでありまして、下流の圏域にも有効であるということを十分に承知しながらこの事業を推進してきたということでございます。

 皆様方のご苦労というものに心から敬意を表しながら私どもとしても頑張っていきたいと思っております。以上です。

司会

 ありがとうございました。次に栃木県の福田知事、お願いいたします。

栃木県知事:福田富一

 みなさんこんにちは。栃木県の福田でございます。

 私もまた1年ぶりにこの地で、空から、ヘリの機内から、そしてまた車の中かから現地をつぶさに見させていただきました。様々な課題を抱えながらも、事業は着実に1つずつ歩んでいるなという思いをいたしました。

 カスリーン台風を栃木県も経験をいたしました。八ッ場ダムが本県の南部地域の、佐野、足利、栃木とありますけれど、その治水安全上重要な施設であると考えております。栃木県といたしましては、平成27年度の計画通りの完成を目指して、各県の知事と共に取り組んで参りたいと考えております。

 ところで、八ッ場ダムにつきましては、予断無く検証すると言いながら、本体工事の中止を撤回しない、明らかに矛盾した状態に置かれております。ダム建設を前提に、生活再建の途上にある皆様方の思いは察するに余りあると思っております。同じく検証対象に本県も思川開発事業を行っております。鹿沼市民の皆様方も今日いる皆様方と同様の思いでございます。したがって、国は、これまで前原前国土交通大臣の発言のとおり、地域住民の皆様方と真摯に向き合うことは当然のことでありますけれど、検証期間中にあっても水没、水源地域における生活再建対策、あるいは地域振興対策には万全を期していくべきだということを要望として付け加えたいということを思っておりますので、報告して終わりたいと思います。

司会

 ありがとうございました。次に、千葉県知事代理の橋場県土整備部長、お願いいたします。

千葉県知事代理:橋場克司県土整備部長

 千葉県の県土整備部長でございます。

 本日、森田知事はゆめ半島千葉大会、全国障害者スポーツ大会の閉会式に出席しております。本日、皆様方と直接お話することができなく大変申し訳ないということでございました。

 昨年、各都県の知事の皆様にご視察いただきまして、私もその時同行させていただきましたが、やっぱり整備としまして現地は非常に整備が進んでいるというのが実感でございます。

 一方、検証作業でございますが、10月1日に八ッ場ダム建設事業の関係地方公共団体からなる検討の場、幹事会が開催されまして、私もメンバーとして幹事会に出席いたしまして、関東地方整備局に対しまして検証のスケジュール、いつまでに検証結果が出るのかを示していただきたいということを申し上げましたが、結果が出るに至らなかったということでございます。森田知事も昨年2度ほど現地視察いただきまして、県議会におきましても再三八ッ場ダムの必要性について述べておられます。今後とも皆様方と協力しまして、ダムの完成に向けまして協力させて、努力させていただきたいというふうに思っております。

 今後ともよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

司会

 ありがとうございました。

 次に、地元の皆様からご発言をいただきたいというふうに思います。

 本日は限られた時間の中でできるだけ多くの方々のご意見を伺いたいというふうに考えてございます。できましたら、皆様ご発言は要点を絞ってお話しいただきますようお願いいたしたいというふうに思ってございます。

 最初に、長野原町の高山町長、お願いいたします。

長野原町長:高山欣也

 1都5県の知事の皆様方、本日は現地視察並びに知事会を長野原町で開催いただきまして大変ありがとうございました。また、先程は空から、車から、現地をご視察いただきました。只今いただいた意見の中で、大変心強く、感謝するところであります。ご覧いただいて、建設事業につきましては、また国県道についてはある程度進んでおりますが、代替地の造成工事が遅れております。そのことで先程群馬県の大澤知事さんが申されました、川原湯温泉の代替地の造成が進んでいないことも1つあります。これは何かと申しますと、平成22年度予算が執行されていないかなという風に感じられる面がありまして、先日副大臣、政務官がおいでのときにそのことは申し述べておきました。重ねて伝わると信じておりますが、そんなことで本日は代表の委員が見えておりますので、ご意見をきっとお聞き届けいただければありがたいと思っております。

 是非、色々とお願いいたします。大変ご苦労様でございます。

司会

 ありがとうございました。次に、東吾妻町の中澤町長、お願いいたします。

東吾妻町長:中澤恒喜

 東吾妻町長の中澤です。どうぞよろしくお願いいたします。

 1都5県の知事さん方には八ッ場ダム建設推進にご尽力いただき、また本日は八ッ場ダム関連工事の視察をいたしまして誠にありがとうございます。

 東吾妻町はダム直下の地域でございまして、国道145号線、そしてJR吾妻線の付替等の事業を初めとする生活関連事業とダム本体のコンクリート骨材運搬路などダム本体関連事業等がございます。生活関連事業につきましては、ここのところ遅れが目立っておりまして、大変心配される状況でございます。ダム本体、ダム湖を観光資源と位置づけている地域振興策がございまして、ダム本体の方向如何では、この吾妻郡全体に大変深刻な状況が出てくるというところでございます。

 また、ダム本体工事に関する東吾妻町大柏木地区につきましては今年度予算が全く配分されていないような状況にあります。大柏木トンネルの抗口から骨材を採取する原石山までの工事用道路約1.5kmのうち、その中間部の500m区間が全く手つかずで放置をされている状況でございます。伸び放題の雑草が有害鳥獣の巣となっておりまして、周辺農地の悪い影響を与えておりまして、また地元住民はダム本体工事の行方とあわせまして不安と不満を抱いている状況にあります。前国交大臣は、できるだけダムに頼らない治水とおっしゃいましたけれど、この八ッ場ダムに関しましては上流部をこのダムで堰き止めまして、水を蓄え流量を調節して下流へ送ることが、もっとも合理的で安全な治水であると考えております。八ッ場ダムを造らずして、下流部の首都圏に洪水防止の施設を建設することのほうが、費用も膨大であり、下流域に暮らす住民のみなさんへの負担もリスクも大きいというふうに判断しております。1都5県の知事さん方が提出をされました申入書のとおり、ダム検証結果までの行程を早急に出して頂くことを国に出して頂くことを国に対して働きかけて頂きたいと思っております。今後も東吾妻町は町議会、町民の皆さん、そして長野原町の皆さんと協力を致しまして八ッ場ダムの建設推進に努力をしていく所存でございます。1都5県の知事さん方にも引き続き強力なご支援をお願いいたします。本日はありがとうございます。

司会

 ありがとうございました。次に長野原町議会の竹内議長、お願いいたします。

長野原町議会議長:竹内良太郎

 みなさんこんにちは。今日は知事さん達大変忙しい中、またこうして八ッ場の現地視察して頂きまして本当にありがとうございました。6月、7月と1都2県の表敬訪問をさせて頂きまして大変お世話になり誠にありがとうございました。みなさん知事さん達が言っているように我々はダム無しの生活再建は一度も考えたことはございません。1日でも早くダム工事の着工ができるように皆さんの力をお借りしたいと思います。これからも我々一生懸命頑張りますので、是非皆さんに協力して頂きたいと思います。よろしくお願いいたします。今日はありがとうございました。

司会

 ありがとうございました。次に東吾妻町議会の一場議長、お願いいたします。

東吾妻町議会議長:一場明夫

 本日は現地にお越し頂きまして本当にありがとうございます。そして、意見交換会ということで、こういった場を設けて頂きまして本当にありがとうございます。せっかくの機会ですので、2、3点お話をさせて頂ければと思っています。

先ず1点目なんですが、先程上田知事さんがおっしゃったように、私達の町でも同じ事を考えています。

前にも申し上げましたけれども、私達の町の議会、また地元のダム対策協議会ではもう既にダムの中止は認めないという決議をしております。

これまでに、私達は民主党また国交省に何度も出向いていろいろ検証してきました。そういった結果、民主党からはダム中止に関するデ-タ、マニフェストに掲げたダム中止に関するデ-タというのは全く頂けませんでした。そして最後には、政治判断だということで切り捨てられました。これが現状です。それを踏まえた国交省国交大臣の発言というのは当然おかしなものでありますので、そういったことでは私達はとても認められないということで1年間検証してきた結果はまとまっております。

これから、ダムを建設するというのであればともかくなんですけども、もう既に8割程度のダム建設事業が進行している状況の中では、先程言ったように私達は特にこれから検証してもらう必要はないだろうという考え方を持っています。

ですから、考え方の中で、今いろいろ検証作業がなされているようですけども、1日も早く共同事業者である一都五県の知事さんに、建設推進の方向を出して頂いて、私達を安心させて頂けたれば有り難い、そんなふうに思っています。

先程、うちの町長も言いましたけども、うちの町の大柏木地区で盛土造成地線事業が止まっています。本体工事が止まっているということで、完全に止まっているけれども、これも非常に地元は困っています。

ダム建設が進むということであれば、今その工事をしておかないとまた支障が出るのは分かっています。

建設をしないで、途中まで建設を始めたものを放置するってことは国も当然できない。そういった状況を考えますと、やはり今の時期にきちんとやって頂く、それを是非お願いしたいと思います。

地元の方も来ていますけど、地元協議会の人達も、是非それを望んでますのでよろしくお願いいたします。

最後にもう一点、実はうちの町のダムに対する対応が「中止を前提に動いている」、「地元の結束にほころびができている」といった、記事が新聞に掲載されました。しかし先程お話したように、もうすでに中止は認めないという決議をしておりますので、こんなことは全くありません。これだけは是非ご理解を頂きたいそんなふうに思います。この場を借りて申し上げさせて頂きますけれども。その記事の中でどちらかの首長さんが東吾妻町を「わがままだ、当事者の長野原町が検証結果を待っているのだから黙っているのが協力だ」というようなコメントがありますけども、私達の町も当然当事者で、私達は私達の町なりに努力をしながら先程言ったように検証に対して頑張っている、そういったことですので、決してわがままでやっているということではないことはご理解頂きたいと思います。

 また、こういったことが問題となり、長野原町とうち、また郡内の各町村にいろんな歪みができることも想定されますので、是非とも先程言ったようにダム推進の方向で動いて頂き、これが進めばこんなことは全然問題なくなると思いますのでよろしくお願いしたいと思います。

 私達の町でも1年間非常に苦労しました。当事者という表現が先程ありましたけれども、水没地の長野原町は私達の比ではない、そのくらい苦労しているということを私達がみてもよく分かります。

そういったことを是非ご理解頂いて一都五県の知事さんの中で早い機会にGOサインを出して頂ける、そして私達を楽にさせて頂けるよう是非ともお願いしたいと思いますので、ちょっと長くなって申し訳ありませんが、そんなことをお願いして私からの話とさせていただきます。よろしくお願い致します。

司会

 ありがとうございました。次に地元住民代表の方お願いいたします。

地元住民代表

 一都五県の知事の皆様には、お忙しい中、現地を視察され意見交換の場をもっていただき、非常に有り難うございます。

八ッ場ダムは、下流都県の住民の皆さんの利水・治水のためにどうしても必要なダムだということで永い時間が懸かった訳でございますけれども、試行錯誤し断腸の思いでダムの建設を受け入れたのでございます。

ダム本体の一部とも言われます水路を替えるということも完成いたしまして、いよいよダム本体に入るという時に政権交代があり、そして民主党の先生方がダムは中止するんだと。こういうことで今日まで我々住民は非常に不安と苛立ちの日々を過ごしておる訳でございますけれども。

 最も救いなのは、一都五県の知事の皆様が、ダムの中止を撤回するんだということで非常にいろいろの行動を起こしては頂いていることに対し、本当に私達は心強く思っている次第でございます。

これからも、是非知事の皆様方にはいろいろ広い意味でのご支援とご協力の程をお願い申し上げまして私のお願いの挨拶といたします。ありがとうございました。

司会

 ありがとうございました。次に地元住民代表の方お願いいたします。

地元住民代表

 只今ご紹介に預かりました、川原畑八ッ場ダム現地対策委員会ということで、現地に再建することを目的として、グループを発足したものでございます。

 そういう中で、私達、このパンフレットにもありますように、すでに半世紀を超える長い反対といいますか、経緯があります。私物心がついた時からもうダム問題に悩まされまして、親も反対しておりましたし、また私も若い時反対運動もやらせてもらいました。しかしながら水特法の制定以降大きく変わりまして、下流都県の皆様方のご支援を頂きながら、地域振興を図るんだということの中で、私達も苦渋の決断としてダムを受け入れることになりました。

 それ以後、私たちは腹を括ったからには一刻も早くダム事業が進んでもらいたいということで、色々補償基準が決まる前に工事用道路等のいわゆる地上権設定をやって、1日も早いダム完成に向けてということで、私たちも協力してきたつもりでございます。

 こういう中ではありますが、ダムが出来たところで、いわゆる栄えたところがないというのがジンクスといいますか、そういうところでありまして、ほんとに当時、私達の部落も90世帯の上あったわけなんですけれども、実際に今、地域で再建しようという人が17、18軒でございます。その内、すでに12軒くらい、新しく家を建てて引っ越した人、あるいは私もそうなんですけども、今宅地の工事中ということで、残りの5、6軒くらいの人がまだ代替地の造成を待っているということです。

 去年の政権交代以降、急にダムは無駄だということが民主党の政権になって言われました。私たちも確かにダムが無駄だっていうことでなら反対していたんですけども、しかしながら私達も家族含めた親兄弟含めて、子供など東京・埼玉というふうに大勢の人達がお世話になっています。その人達の暮らしと安全を守るということの中で、私達が犠牲になりながらも、そういった下流都県の不測の役に立つということが誇りに思って、今までやってきました。

 そんな中で、多くの人がこの地元から去って、吾妻郡内の中之条町、東吾妻町、あるいは渋川、そういうところに行った人も大勢いるわけなんですけれども、そういった人達のことを考えた時、当然喜んで行ったわけではございません。特に先祖伝来、何代も続いてこの部落にいた人たちが、あと3年、5年で代替地が出来ると分かっていても、その間がもう不安でしょうがない早くにダム問題から決着したいということで、多くの人が他の地域に移りました。

 そういった人達の気持ちを考える時、後々ダムが中止になった時、その人たちの気持ちはどうなるんでしょうか。私もとりあえずは現地に残るということになってますが、まだいいんですよ、ほんとによそに行った人達のことを考えるともちろん悔しくて情けない心情です。

 そんなわけで、代替地を視察してもらって分かったかと思うんですが、今度できた墓地のところに観音像、慰霊碑というものを建てさせてもらいました。

 そうした人たちは、逆に我々残る人というよりも、出ていった人の総意というんですか、そういった人達の想いをとって、その補償金を充当して皆で建てました。

 部落を出ていった人も、その部落で生きた証として、そういったものを建てたいという気持ちの表れだと思います。そういうことで是非、下流都県の皆様、ダム推進にご尽力をお願いするとともに、今後の地域の再生、90世帯あったものが20世帯というような、ほんとに衰退をしております。

 そういう中では、是非今後も水特なり基金の関係で是非お世話になりたいと思います。私たちもこれから、どうしても地域を再生しなければなりません。相当な覚悟と努力が必要でございます。是非、ご理解頂きまして、そういった支援の方もよろしくお願いしたいと思います。

 まとまらない話でございましたが、大変ありがとうございました。

司会

 ありがとうございました。次に地元住民代表の方お願いいたします。

地元住民代表

 どうもこんにちは。私は川原湯で旅館を経営しております。先程、大澤知事あるいは高山町長から、川原湯温泉が今、本当に大変でもう寂れてきちゃってるというのはほんとよくないんですけれども。 

 この4月から川原湯で一番規模の大きかったある旅館が休業に追い込まれました。また、この11月の末でもう一軒が休業に入ります。その後、営業できるのが5軒になってしまうのですが、なんとか上の代替地へ引っ越すまでは何とか食い繋がっていかなければいけないんですが、大澤知事がいらっしゃいますけど、県の助成金ということで何とか細々と今息を繋いでいるんです。先程高山町長が言いましたけれども、何故そんな状態なのかと言いますと、代替地がなかなか温泉街ができないんです。一般の方は引っ越しがどんどん進んでいます。

 早く進まないと、ほんとにみんな、旅館の営業ができなくなって潰れていっちゃうなんていう人も出てきてるんですけど、その辺のところが何故かって言いますと、平成22年度に百四十数億円の予算が付いていると思うんですけど、その予算が多分、2割かそのぐらいしか現在執行されていないんじゃないかと思うわけなんですが、先日も会議の中でそんな話がでましたら、『そうらしい』ということなんですが。

 是非ですね、せっかく付いた今年度予算をどんどん執行してもらって、生活再建に充ててもらいたいというのが実感であります。

 ちょっと、ここで知事さん達に耳障りな話になっちゃうんかもしれませんけど、先程上田知事さんから負担金を今ストップしていると、保留しているという話なんですが、その事を国交省大臣に逆手に取られて、今度はせっかく付いた予算を執行しないような状態が今続いてて、そのことが一番我々苦しい状態にしているんじゃないかと思うんですね。

 ですから、もっと知事さんたちも大臣と直接やりあってでも、何とか検証事業はかなり遅れているというのは分かるんですが、最低でも生活再建をもっと早く速やかに着実にやってもらうことを是非強力に推し進めて頂ければありがたいなと。それがひとつだけです。どうもすいません。

司会

 ありがとうございました。なお、本日は八ッ場ダム推進議員連盟一都五県の会から東京都の三原会長、宇田川事務局長、埼玉県の佐久間会長、蓮見会長代理、長峰幹事長、千葉県の滝田事務局長、栃木県の金子事務局長、群馬県の中村会長、萩原事務局長がお見えになっております。それでは、会を代表して三原会長からごあいさつを頂きたいと存じます。三原会長、よろしくおねがいいたします。

八ッ場ダム推進議員連盟一都五県の会:三原將嗣会長

 どうも皆様、ご苦労様でございます。ご紹介いただいた1都5県の議員連盟の会長を仰せつかっている東京の三原でございます。知事さんや議員の皆さんのご意見を聞かせていただいて、かつご意見を拝聴させていただきましたが、引き続いてご苦労が多いなか、なんとか我々議会側もお手伝いしなきゃいけないと新たな決意をさせていただきました。さっそくなんですけれども、我々1都5県の議員連盟は明日、幹事会事務局長さんを中心でございますが、会議を開かせていただいて、当の知事さんや自治体・住民の皆さんのご意見を介して国土交通省等に対してどういう行動をするか、これを決めさせていただいて、たまたま来年度予算の編成が具体化する訳ですので、そのタイミングを逃さないで突っ込んでいこうと、こういう決意でございますので、それぞれの立場から我々各都県の議員連盟の活動に対してもご指導を賜るようお願いを申し上げ、また、皆さんと歩調を同じくしていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。今日はご苦労様でした。ありがとうございました。

司会

 ありがとうございました。先ほどまで、地元の町長、議長さん、地元の代表の方々にお話を伺いましたが、知事からご発言がございましたらよろしくお願いいたします。

 上田知事、お願いいたします。

埼玉県知事:上田清司

 あの、地元の方から真摯な思いを、ご自宅で営業されていて、川原湯温泉の休業についても伺いましたし、予算の執行の問題で、我々1都5県が保留しているので、その分が課題になっているんじゃないかというご指摘ですが、我々の負担というのはダムが出来ることを前提に負担しているんです。そのことを明らかにしないで、負担のしようがないっていうのが本音の部分です。でも、生活再建のための費用に関してですね、私たちも負担をすることはやぶさかではないのですが、それにしても、せめて道のりくらい示せよと。そういうことをしない限り、道筋すらも見せないんで我々も怒っているところなんですね。それで、6:4で我々が6負担しています。国の4に対して、先に執行させたいと思ってるんです。で、もう全部終わりましたよと。あと県の部分ですよと言った時に、私たちはすぐに出さなくちゃ行けないと思っています。しかし、やっぱりこれはどちらが先かなというと、やはり道筋を示さなければ、もうどうにもならない状況じゃないですか。生活再建というなんかね、言葉でこの頃民主党でもですね、新しい議連の会が作られたみたいですけど、生活再建というなら早くダム湖を造れば、それが一番早い道なんだから、本体工事を早く始めればいい訳なんですね。それだけのことなんです。もう、とにかく理不尽なんです。何故、中止を宣言してから、その中止の理由を探しているんですか。普通は理由があって中止を決めるんです、物事は。こんな理不尽なことをですね、許す方がおかしいですね。さすがにこの問題はですね、当初、私、こういうことを言ってたらメールが山ほど来ました。環境問題にうるさい上田さんが、なんでダム推進なんですかなんていうものなんですが、最近では一通も来ません。何回こういう発言をしても。頑張れという発言です。それほど方向が変わりました。そりゃそうです。一年経ったって前原さんは私たちに手紙を出した時に、なんか二週間後にでも代替案を示すようなことを言ってましたよ。手紙の内容は。未だに出せないじゃないですか。ないからでしょう。ないものをこういうことしちゃいけないんです。自分たちがもし、皆さんの立場になったらどうするんだと。私はそういうですね、この理不尽なことを、非人間的なことを、この政権がやったらバラバラになると思っています。人のための政治ですから、それがいつの間にか人のための政治になってないんですから。我々もこの後にですね、また、国交大臣と都内で改めて皆さんの意見を聞いたことを含めてしっかりと申し入れなり、意見交換をしていこうと思っていますので、是非ご理解を賜りたいと思います。本当にそのことに関しては申し訳ありません。

司会

 ありがとうございました。ほかに何かご発言ございませんでしょうか。

 それでは、橋本知事よろしくお願いいたします。

茨城県知事:橋本昌

 みなさんおっしゃらないので、今日の資料の中に入ってますけれど、個別ダム検証の進め方等と書いてあります資料があります。これに基づくものということで、関東地方整備局から八ッ場ダム建設事業への利水負担額継続の意思の確認等について照会がきて、いかに遅れているかということですよ。我々、これだけみんなが絶対造らなきゃいかんということで、私ども今までいろんな議論を進めているのに、今一番基礎からまずやってるんですね。基礎確認しなくちゃいかんということで。

 関係地方公共団体の検討の場というのもやっと9月末にできて、10月に第1回幹事会を開いた状況でありますから、これではいくら何でもみなさん方がもたないと。我々としてもきちんと工程、これからどうやっていくのかということについて絶対に早く示してもらう。そして来年の予算の中で、検証中のものについては、たしか新たな段階に入らないということ、継続維持することになっているんですけど、そういったことも含めて早くしないと来年に向かって何もできないということになってしまいますので、これについて、今いろんな形でみんなで力を合わせていく必要があるのではないのかと思います。

司会

 ありがとうございました。地元のみなさん何かございますか。

八ッ場ダム推進議員連盟一都五県の会:中村紀雄(群馬県八ッ場ダム推進議連会長)

 群馬県の推進議連の会長でございます。先ほど埼玉の上田知事から世論の方向が変わっているというお話がありました。それも事実だと思うんですけれども、世論というのはどんな大きな出来事でもぱっと燃えて急速に熱は冷めるものです。それで、この八ッ場ダムについてもですね、そういう側面というのが大きくあるのだと思います。治水・利水の観点から八ッ場ダムが本当に必要なんだという、本当の世論を喚起する。そういうPRの運動をですね、一層強力にこの際今、この場で、正に正念場ですから進めることが非常に必要なんではないかというふうに思います。それで、また地方の私たちから見てると国会議員が国会の場で、八ッ場をもっと必死に論戦の的にするという熱意と決意が欠けているようにも思います。そういう方にも働きかけることが必要ではないかと思っております。以上です。

司会

 ありがとうございました。それではいかかでございましょう。

 よろしいでしょうか。それでは、大体ご意見のほうも出たかと思いますので、この辺で意見交換会を修了させて頂きます。

 本日はどうもありがとうございました。